私がまだ幼いころ、ささいなことで「もう人生は終わりだ」と極端なことを考えることがありました。
幼いころは、ささいな失敗が、大きく感じられます。
窓ガラスを割ってしまっただけで「大変だ! これからどうやって生きていけばいいのか」とひどく落ち込んだものです。
年を取り、若いころを振り返ることがあります。
当時、自分が大変と思っていたことは、どれも大したことではないと気づきます。
勝手に頭の中で妄想を膨らませて、大げさに考えていただけです。
あなたには、悩みがありますか。
失礼ですが、その悩みはどれも大した悩みではありません。
失敗しても、さほど人生に大きな影響はありません。
私は大学受験に失敗して、失恋をして、火事に3回遭い、部屋に泥棒に入られても、今、元気に生きています。
自分が思ったほど、事故は大したことではないとわかります。
「たしかにそうかもしれないけど、そういうふうにどうしても考えてしまう」
たしかにそのとおりです。
自分で考えているかぎり、想像を大きくしてしまいます。
では、私が見つけた、自分の悩みが小さいものだと気づく具体的な方法をお教えします。
高層ビルの屋上に行って、地上を見下ろしてみることです。
人間が、アリのように小さな生き物に見えます。
たくさんいるアリのような人間それぞれに悩みがあると思っても、見た目が小さいので大したことではないとわかります。
そのアリ1つが、どうなろうと、地球の自転、太陽系、銀河系には何の影響も与えないとわかるのです。
事実、あなたも私も、アリのように小さな生き物です。
高層ビルから見下ろせば、はっきり目に見えてわかります。
自分の抱えている悩みの小さなことに、気づきます。
大したことではないとわかったときに、元気になります。
肩の荷が下りた感じです。
大きいと思っている自分の悩みは、思ったほど大きくないと気づくことが大切なのです。