座ることにも、気を使いましょう。
部屋で座るときには、椅子に座る部屋なのか、床に座る部屋なのかはっきりさせることが大切です。
こたつの真横に、椅子に座るテーブルを置くのはおかしい。
しかし、こたつの横にちゃぶ台を置くなら大丈夫です。
同じ「床に座る環境」が整っていますから、座るときに落ち着いて座れます。
これで私は、面白いことを言われたことがあります。
私はアメリカ留学当初、ホテル暮らしでした。
ホテルでは、座るときには、基本的に椅子に座ります。
しかし、私は床に座るのが好きですから、部屋のベッドを横に寄せて、床に座れるような状態にしていました。
面白いのは友人が遊びに来たときのことです。
友人が私の部屋に入って、まず言うのです。
「どこに座ればいい?」
当時の私の部屋は、床に座る状態と、椅子に座る状態が混合した部屋でした。
和式と洋式が、混在した部屋ということです。
そのため、友人は椅子に座ればいいのか、床に座ればいいのか、困っていたのです。
ほかにも来る友人が、次々と同じことを口にします。
ひどいときには、友人同士が「どう座ろうか」と話し合っています。
私は「座る状態のバランスがおかしくなっているな」と気づき、床に座る部屋ではなくて、椅子に座る部屋に統一しました。
和式には和式のルールがあり、洋式には洋式のルールがあります。
その後は友人の「どこに座ればいいのか」という不可思議な質問が飛ぶことはなくなりました。
部屋での座る状態は、椅子に座る部屋なのか、床に座る部屋なのか、はっきりさせるようにすることが、居心地のいい部屋なのです。