能力は、意識があって身につきます。
技術や技能といった能力は、勉強や練習をすれば、比較的誰にでも身につけることができます。
マナーも勉強も仕事の仕方も、技能であり技術であり能力です。
やれば、誰でもできること。
しかし、実際には、できる人とできない人との差には大きな隔たりがあります。
なぜ、これほど差があいているのでしょうか。
それは、意識の差なのです。
能力を身につけられる人は、大変に意識が高い。
向上心を持ち、諦めない強さを持ち、粘り強いということです。
どうしてもこれだけは譲れないという夢を持ち、目標を持っています。
自分の人生に、心から一生懸命になっています。
資格を持っている人は、頭がよいのではなく「勉強するぞ!」という意識が高いのです。
意識が高いから、毎日早起きして、勉強を継続できます。
ようやく資格取得に至る結果に結びつくのです。
頭の善しあしではありません。
意識の高さの問題なのです。
意識の低い人は、資格取得者を「頭がいいから」「たまたま受かっただけ」という一言で片付けてしまいます。
意識が低いから、こんな程度くらいにしか感じることができません。
意識が低いと行動力が乏しくなるばかりか、不満や悪口ばかりを口にしてしまうようになります。
往々にして、人間は能力がないことそのものに焦点を合わせて考えがちです。
しかし、能力が欠如している根本的な問題は、意識の問題から来ていることに気づくことです。
東大生は頭がよいのではなく「必ず合格するぞ! 絶対に勝つぞ!」という意識が高いからです。
意識が高いから、効率のよい勉強法を編み出し、学問を継続して、競争にも負けません。
間違えても「なぜ間違えたのか」と素直に改めようとします。
底から這い上がろうという根気が、人一倍強い。
できなくても、勉強量で突破します。
念願の合格を果たしているのです。
頭の善しあしの問題ではなく、意識の高低の違いなのです。
能力とは、意識が先にあって初めて身につけようとしますし、身につくことです。
能力の向上より、意識の向上のほうが、はるかに重要なのです。
この違いを、学校では教えてくれません。
私は人と相談するとき「能力の向上」より「意識の向上」に焦点を合わせて話をするようにしています。
「できません、やれません」という問題のほとんどが、低い意識が原因になっています。
その人の意識が向上すれば、自動的に解決することがほとんどです。
「できません、やれません」という理由は、意識が低いからやる気が起きず、行動できないでいるだけです。
「まあ、いいか」と、どこか心の中で妥協して、すぐ諦めています。
意識が低ければ、能力も身につけられないのです。
私のところに相談に来る人のほとんどは、能力で悩んでいます。
できない、わからないという技術、技能、能力の問題です。
あなたの問題も、もしかしたら能力の問題ではなく、意識の問題ではないでしょうか。
「意識が低いから能力が身につけられない」というパターンがほとんどです。
能力の向上より、意識の向上のほうが大切なのです。
能力を磨く前に、意識を磨いてください。
意識を磨けば、能力も自動的に磨きがかかるのです。