公開日:2023年8月7日
執筆者:水口貴博

美術鑑賞を楽しむ30の方法

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単眼鏡は、美術鑑賞をより深く味わうためのアイテム。

単眼鏡は、美術鑑賞をより深く味わうためのアイテム。 | 美術鑑賞を楽しむ30の方法

近くで鑑賞したくても、難しい場合があります。

作品によっては、床にラインが引かれていて、その外側から鑑賞することになります。

ラインの内側に入ってはいけないというルールがあります。

一般的には作品から50センチ程度ですが、作品によっては1メートル以上離れてラインが引かれていることも少なくありません。

数億円レベルの作品もあれば、歴史上1つだけの作品もあります。

弁償ができないものは、美術館としても大変な注意が必要となるところなのです。

うっかりラインの内側に入ると、すぐさま監視スタッフから声がかかるのです。

間近でじっくり鑑賞したくても、なかなか難しい場合があります。

レオナル・ド・ダビンチの名画『モナリザ』は、5メートルの距離が開けられているうえ、防弾のガラスケースに入っています。

有名作品ほど至近距離から鑑賞したいのですが、そうした有名作品に限って近寄れず、もどかしいときがあるのです。

そんなとき役立つのが「単眼鏡」です。

単眼鏡とは、片目でのぞくタイプの、コンパクトな望遠鏡です。

「双眼鏡の片目バージョン」をイメージすればわかりやすいでしょう。

片目とはいえ、れっきとした望遠鏡なので、細部まではっきり鑑賞できます。

有名作品では、細かな表現や技法が使われていることがよくあります。

単眼鏡を使えば、距離があっても、細部まで鑑賞を楽しめます。

単眼鏡を通して作品を見ることで、より奥深い美術の世界を堪能できるのです。

作品の細部までしっかり鑑賞したいなら、ぜひ用意しておくといいでしょう。

単眼鏡は数千円の価格帯なので安価に入手できます。

ネットショップで購入できるほか、美術館のミュージアムショップでも販売されていることもあります。

単眼鏡は、なくて困ることはあっても、あって困ることはありません。

興味のある方は、ぜひ購入しておくといいでしょう。

単眼鏡は「4倍」と「6倍」の2種類が一般的です。

倍率が高くなるにつれて視野が狭くなり、手ぶれの影響も大きくなります。

初心者であれば、視野が広く、手ぶれの影響が小さい4倍がおすすめです。

ただし、美術館だけでなく、旅先で仏像や建物などの鑑賞にも兼用したいなら、倍率の高いタイプのほうが汎用はんよう性があります。

どちらも美術鑑賞に適しているので、好みで選ぶといいでしょう。

作品との距離があっても、拡大して鑑賞できるのが、単眼鏡の魅力です。

鼻をくっつけているかのような感覚で楽しめるはずです。

細部まで見えると、美術の感動も倍増します。

単眼鏡は、美術鑑賞をより深く味わうためのアイテムなのです。

美術鑑賞を楽しむ方法(21)
  • 単眼鏡を持参する。
美術品を見るときは「制作年」もチェックしよう。
昔の作品が美しく残っていることは感動に値する。

美術鑑賞を楽しむ30の方法

  1. 美術館は、心を豊かにする場所。
    入館の前と後のあなたは、別人になっている。
  2. 美術鑑賞は「見たいな」と思う展覧会を見つけることから始まる。
  3. ネットでの美術鑑賞で満足してはいけない。
  4. 美術鑑賞を高尚なものだと考えない。
    肩の力を抜いて、気軽に楽しむことが大切。
  5. 展覧会に足を運ぶ際は、予習をしておこう。
  6. 美術館は、できるだけ平日の朝一に行くのが良い。
    夜間に開館しているなら、ナイトミュージアムもおすすめ。
  7. 美術館は、身軽な服装で行こう。
    靴はスニーカーがベスト。
  8. 劇場や美術館に入るときは、入り口に注目しよう。
    芸術鑑賞の時間は、劇場や美術館の入り口から始まっている。
  9. 音声ガイドを借りると、理解がすいすい進む。
    美術鑑賞がもっと楽しくなる。
  10. 美術鑑賞中は、マナーモードが基本。
    できれば機内モードがベスト。
  11. 鑑賞中の会話は認められている。
    ただし、大きな声での会話は控えるのがマナー。
  12. 撮影禁止の作品は撮影しない。
    作品ごとに一つ一つきちんと確認する。
  13. 美術品を見る時間より、解説パネルを見る時間のほうが長くなっていませんか。
  14. 美術鑑賞をするときの3つの基本ステップ。
  15. まずお気に入りを1つ見つける。
  16. すべての作品をじっくり鑑賞しなくていい。
    ぴんときたものだけ、時間をかけてじっくり鑑賞する。
  17. 至近距離で見るのはいいが、全体を見ることも忘れてはいけない。
  18. 作品リストを活用した、美術鑑賞の楽しみ方。
  19. 「家に飾るならどれにするか」という視点で鑑賞すると、面白い。
  20. 着席スペースがあれば、無理をせず座ろう。
    着座位置から鑑賞するのも面白い。
  21. 単眼鏡は、美術鑑賞をより深く味わうためのアイテム。
  22. 美術品を見るときは「制作年」もチェックしよう。
    昔の作品が美しく残っていることは感動に値する。
  23. なぜスタッフに質問しても、きちんと答えてもらえないことが多いのか。
  24. 気になる画家や作品が見つかったら、後から深く調べよう。
  25. 常設展にも足を運ぼう。
    美術館の「核」に当たる作品と出会える。
  26. ガイドツアーがあれば要チェック。
    入館料以上の楽しみを満喫できる。
  27. 「このエリアで一番気に入った作品はどれか」「本展のマイベスト3はどれか」という視点で鑑賞すると、面白い。
  28. 美術鑑賞の最後は、ミュージアムショップを楽しもう。
    気に入ったグッズがあれば、迷わず買うのが吉。
  29. 気に入った展覧会は、図録の購入がおすすめ。
    図録の3つのメリットとは。
  30. 何度も鑑賞するのも、粋な楽しみ方。

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