幼いころ、人形を抱きしめたとき、不思議な経験をしたことがありませんか。
「かわいいなあ」と思って人形を抱きしめると、変わらないはずの人形の表情が、変わって見えます。
にっこり、ほほ笑みを返してくれるのです。
「ほほ笑んでいるように見えるようになる」と言ったほうがいいでしょう。
不思議です。
もちろん動くはずのない、普通の人形です。
なぜでしょうか。
「かわいいなあ」と思う本人の気持ちが、人形の表情に反映されたのです。
「かわいいなあ」と思いながら抱きしめると、人形の表情がより豊かになり、かわいらしく見えるようになります。
その結果、人形が生きているかのように、ほほ笑みを返してくれるようになるのです。
人形への愛情があると、かわいい人形は、よりかわいらしく思えるものです。
人生でも同じです。
生きるとは、人形を抱きしめるようなものです。
人生に対して、悪い感情を抱いていませんか。
さまざまな事情があるとは思いますが、人生を恨んでも仕方ありません。
人生を恨めば恨むほど、生活はさらに暗くなり、生きるのがつらくなります。
まず、人生に感謝しながら、抱きしめましょう。
「ありがとう、人生さん。これからもよろしくお願いします」
そう思いながら人生を抱きしめると、人生もほほ笑みを返してくれます。
人生は、あなたの思いを反射する鏡なのです。