「甘くておいしい薬」というのが市販されています。
飲みやすくて、薬というのを忘れてしまうほど、おいしい味がします。
しかし、そういうものに限って、効き目が薄いです。
糖分が含まれていたり、薬とは関係のない余分なものが多く混ざっていたりします。
「良薬は口に苦し」と言います。
本来、本当に体のためになる薬は、往々にして苦くてまずいです。
必要な物しか含まれていないので、甘いはずがありません。
苦くて、まずくて、当然です。
漢方薬に、甘くておいしいものは1つもありません。
どれも、鼻をつまみたくなるような激臭のものばかりです。
正露丸がまずいのは、本物だという証拠です。
飲んでも、気持ち悪くなって吐き出しそうになります。
しかし、そういうものほど、体のためになっているということです。
「つらい経験をしたなあ」と思うときは、苦い薬を飲んでいると思うことです。
体のために必要な物は苦いように、成長に必要な物もつらいです。
つらければつらいほど、あなたの成長になるしか含まれていません。
体にとても効いています。
気を引き締める効果があったり、自立心を促す効果などがあったりします。
苦い薬ほど体のためになっているように、つらい経験ほど人生のためになっているのです。