男性が女性を口説くときには「女性と」話すことがポイントです。
決して「女性に」話すのではありません。
「女性に」話すのでは、それだけで偉そうな態度になります。
「女性に」話すというのは、上から下へ見下げた感じで偉そうに男性側が話しているということです。
「俺が若いころは、結構残業ばかりで頑張っていたよ」
「君ももっと頑張ったほうがいいよ」
「俺はこう見えて日本史に詳しい」
なかば1人で話している感じです。
そのうえ、聞いてもいない話までし始めます。
お互いが話をする会話とは違い、一方的に話し続ける独り言のような感じです。
自分の話を聞いている相手が話に酔って、自分のことを好きになっていると勘違いしています。
オヤジはお説教で女性を口説こうとします。
典型的な下手な口説きの例です。
自慢話やお説教、聞いてもいない自分の話を淡々と話し続け、自分の話は最高に感動させていると思っています。
これが「女性に」話すということです。
それに対して「女性と」話すでは、お互いが一対一になって話をし合う関係です。
お互いが1人の個人として認め合い、話という1つのボールをうまくキャッチボールします。
自分が話し、それを聞いて相手が話し、また自分が話していくという、交互の会話のやりとりです。
お互いの話が行き来し合って初めて「会話」と呼びます。
「この前、おいしいレストランを見つけたんだよ」
「へえ、どこにあったの」
「家の近くにある小さなレストランだけど、穴場なんだよ」
「じゃあ、今度連れて行ってよ」
このように会話のキャッチボールが上手にできています。
話というボールがうまく交互に行き来し合う会話が、いつの間にか口説きにもつながっています。
口説きとは、特別な言葉で相手の心を動かすのではなく、いかに日常的な会話で相手の心を動かしていくかです。
普段の会話をするだけでかまいません。
話の内容が一方的ではなく、お互いが話し合っていれば、すでに口説き始めているということです。
女性を口説くためには「女性に」話すのではなく「女性と」話すことが大切なのです。