デート中は、思いもよらないトラブルに見舞われることがあります。
彼の車が、高速道路上でエンストを起こした。
彼女のスカートに、コーヒーがこぼれた。
私は、10代のころにした恋愛の失敗を今でも覚えています。
10分間隔で来るバス停で待っていたのですが、交通渋滞のため、1時間以上、待ちぼうけをくらったことがあります。
彼女に「美しい夜景を見せてあげるよ」と堂々と言った手前、男としては引き下がるわけにはいきません。
単に待たされるだけならまだいいのですが、よりによって冬でした。
冷たい風が吹く中、1時間以上も待つのは苦しかった。
拷問かと思いました。
バスは来ないし、引くに引けず、気まずい空気が流れました。
せっかくのデートが、台無しになりかけでした。
しかし、そういう大変な経験ほど、長く覚えているのです。
10年以上も前のデートの思い出ですが、鮮明に覚えています。
しかし、後から笑い話にもなります。
当時の女性とは別れてしまいましたが、今でも親交があり、たまにその話を出しては大笑いをしています。
「あのときは大変だったよね」と笑えるのです。
彼女も忘れられない思い出だったようです。
大変だった経験は、それだけ深く印象に残ります。
思いもよらないトラブルが発生したとき、お互いの雰囲気が悪くなりがちです。
そういうときは「いい思い出ができたね」と言えばいいのです。
ぱっと雰囲気が明るくなります。
思いもよらないトラブルは、それだけ印象に残るのです。