執筆者:水口貴博

見やすいプレゼン資料の30の作り方

10

凝りすぎた資料は、おおむね失敗する。

凝りすぎた資料は、おおむね失敗する。 | 見やすいプレゼン資料の30の作り方

ときどき細かいところまで凝ったプレゼン資料を見かけることがあります。

色がカラフルであったり、四隅を飾りのある額縁で囲んだりなどです。

凝った資料を見ると、感心します。

「よくできているな。作るのに時間がかかったのだろう」

作成に費やした時間とパワーには感服です。

しかし、費やした努力や時間とは裏腹に、凝りすぎた資料は見づらいと感じるものが大半です。

作成者のエゴが見えます。

自己陶酔しながら作成している様子が垣間見えるのです。

「どうだ。自分はこんな機能を知っているのだぞ」

「きれいな写真を使って、感動しただろう」

「これだけ細かく書いていれば、何も文句は言えないだろう」

資料に直接書かれているわけではありませんが、そうしたニュアンスが暗に伝わってくるのです。

往々にして、資料作成に凝りすぎると、よくなるどころか悪くなります。

凝りすぎている資料というのは、本人が思っているほど評価されません。

それどころか、評価を落とすのが一般的です。

作成者の自己満足であり、自己陶酔で終わっているものが多い。

完全に個人趣味ならいいのですが、仕事上、多数の人に公開されるものなら、赤面です。

凝った資料を作成したほうがいいと考えているなら、見直してみましょう。

たくさんの色を使うより、使う色を限定したほうが、強調ポイントがはっきりします。

動きやアニメーションが少ないほうが、落ち着いて見られます。

プレゼンの資料に不要な飾りを取り払ったほうが、中身に集中してもらいやすくなるのです。

凝りすぎた資料を作成するくらいなら、シンプルすぎる資料のほうがいい。

そのくらいの心持ちで、資料作成をしましょう。

見やすいプレゼン資料の作り方(10)
  • 凝りすぎた資料を作成するのはやめる。
夜に作成した資料は、行きすぎた内容になりやすい。

見やすいプレゼン資料の30の作り方

  1. プレゼンの資料は、1から作らない。
  2. 目次から作れば、スムーズに作成が進む。
  3. 資料全体を通して大事なのは、統一感。
  4. 無意識のうちに確かめる視線の動きに合わせて、資料を作成する。
  5. プレゼンの資料は、1枚1分を目安に作成する。
  6. 複数の資料を使うなら、あらかじめ資料番号を振っておくこと。
  7. 「箇条書きのほうがよいのではないか」と、問いかけながら資料をチェックする。
  8. 動きのある機能には要注意。
    頼っても、頼りすぎるな。
  9. 専門用語の説明は、口頭だけで終わらせない。
  10. 凝りすぎた資料は、おおむね失敗する。
  11. 夜に作成した資料は、行きすぎた内容になりやすい。
  12. 資料では、色を使いすぎるより、限定したほうがいい。
  13. 使う色は3色までに限定すれば、自然と見やすい資料が出来上がる。
  14. 資料にはページ数をふり、ページ数で見るべき場所を指示する。
  15. ヘッダーには、会社のロゴを入れよ。
  16. イラストより写真のほうが、現実感がある。
  17. プレゼンの資料作成で大切なのは、量より質。
  18. 「30ページ以内・30分以内」を目安にする。
  19. 「ここだけの話」があるプレゼンは、評価が上がりやすい。
  20. お客さまに提出する資料に、再生紙は使わない。
  21. 会社のロゴの扱いには、細心の注意を払うこと。
  22. 「データ」を示すと、説得力は倍増する。
  23. 資料のチェックは、逆の視点から見るほうがいい。
  24. 文字のサイズは、全体的に大きくする。
  25. スライドを作りすぎるな。
  26. 読みにくい手書きのほうが、よく読まれ、印象に残りやすい。
  27. 箇条書きの限界は、7つまで。
  28. 音読しながらチェックすると、誤字脱字の発見精度が向上する。
  29. 出来上がった資料は、同僚にチェックしてもらうだけではまだ甘い。
  30. プレゼンの資料は、紙に出すまでは安心できない。

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