話がうまくなるためのよい方法があります。
自分にとって「手本」を見つけることです。
先生でも、友人でも、テレビに出演している有名人でもかまいません。
話し上手になるための極意は、聞き上手になることです。
話が成立するということは、必ず聞き手がいます。
これは、テレビで例えることができます。
話すときには、できるだけ専門用語を使わないようにしましょう。
専門用語を使って話すと、聞き手は理解できなくなります。
私が友人に、パソコンの説明をしていたときのことです。
話し上手な人は、みんなにもわかる話題で話をします。
自分だけがわかる話では、楽しめるのは自分だけになり、周りのみんなは自慢話に聞こえます。
みんなの前で話をするときには、みんなに共通する話題で話しましょう。
話すときには、自分の話の速さで話すのではなく、相手の話す速さに合わせて話すことが大切です。
自分の速さで話す人は、相手のことを考えていない人です。
自分は話の内容をわかっていますから、処理しやすい話かもしれません。
話し上手になるためには、表現力が必要です。
言葉での表現力も大切ですが、もっと手っ取り早く、わかりやすく表現する方法があります。
身ぶり手ぶりです。
話すときには、雰囲気が大切です。
雰囲気が硬いと、面白い話も笑いにくくなります。
雰囲気が柔らかいと、面白くない話も面白いように聞こえてきます。
話し上手の人は、あらゆる手段を使って表現します。
伝える手段は、言葉だけではありません。
絵を使っても、十分に伝えることができます。
プロの演説家は、小声で話すというテクニックを使います。
大きい声で話せば強調できると思い込んでいる人は、初心者です。
大切なところを大きな声で話せばいいなら、大切なところほど、うるさい演説になります。
相手のことがわからないと、どんな話から始めればいいのか、わからないときがあります。
こんなときに、誰でも共通する、とっておきの話題があります。
「食」の話題です。
話し上手は雰囲気を大切にします。
みんなが楽しく会話するためには、明るい雰囲気にすると、会話が弾みやすくなります。
明るい雰囲気なら、メンバー同士が冗談を言ったりふざけ合ったりすることもあります。
何が言いたいのか、はっきりさせることが大切です。
話が終わって、何が言いたかったのかわからなかったというのは、面白くありません。
話には、必ず、結論があることが大切です。
結婚式では、仲人のスピーチは前置きから始まるのが定番です。
「今日はお日柄もよく、皆さんお忙しいところをわざわざお越しいただきまして、ありがとうございます」
ごく一般的な形式であり、丁寧な姿勢が感じられますね。
男性と女性とでは、話し方を変えるようにしましょう。
男性と女性とでは、どんな話し方が好まれるのか、多少違いが出てきます。
男性は、論理的な話が好きです。
話をうまくするために大切なことは「強調ができる」ということです。
そのためには、うまく言葉の意味を強めるテクニックを身につけましょう。
言葉の意味を強めるときに「沈黙」を使うと大変効果があります。
話し上手な人は、相手の気分を悪くさせるような話はしません。
話は、お互いが気分よくできることが理想的です。
しかし、相手の気分を害してしまう話題があります。
基本的なことですが、話をするときに、大切なことがあります。
話すときには、相手の目を見ることです。
話しているときに、相手の目を見ずに下を向いて話をされても、話よりその挙動不審な行動が気になります。
会話では、自分だけがしゃべればよいわけではありません。
会話は、みんなで楽しむものです。
話し上手な人は、自分だけでしゃべらず、みんなが話せるように、うまくバトンを渡すことができる人です。
話の奥を深めるためには、抽象的な話題から、具体的な話題にしていくとうまくいきます。
たとえば、食べ物の話をしていて、甘い食べ物の話題になったとします。
甘い食べ物は、抽象的です。
話し上手に共通することは、みんな姿勢がよいということです。
話しているときには、背筋をピシッと伸ばし、胸を張って、堂々と話していると、説得力があります。
ドイツの独裁者、ナチスのヒトラーは、演説のときは顔を前に向けて、胸を張り、いつも堂々としていました。
話し上手は、常に話の先を読んでいます。
いつもとっさの思いつきから話をしているのではなく、あらかじめネタを考えているのです。
どんな話をするのかわからないときは、話しながらネタを考えることが大切です。
「会話」とはいえ、これほど範囲が広いものはありません。
政治経済の話題、核開発の話題、宇宙の話題も、立派な会話が成り立ちます。
会話の範囲の広さに比べれば、テストの試験範囲なんて、なんと狭いことでしょう。
笑うときには、顔のしわは気にしないようにしましょう。
特に、年ごろの人は、顔のしわが気になるものです。
私も自分の顔のしわを、以前は気にしていました。
話し上手に共通することは、敬語が上手に話せるということです。
敬語は難しいとはいえ、車の運転技術のようなものです。
操ることができて、初めて安全運転ができるようになります。
会話を弾ませるには、お互いが興味を示している話題であることが大切です。
会話のところどころで、うまい質問をすると、もっと会話が弾みます。
質問をするということは「私は興味があるから質問します」という意思表示にもなります。
話術の名人と知られている徳川夢声は、話し方のポイントの1つにこうしたことを述べています。
「賛成ばかりの意見では、きちんとした対話はできない」
会話では、自分の意見を言わないといけないときがあります。
会話にも、地図を作ってしまうことが大切です。
今、自分が話のどの部分にいるのかを確認できるほうが、聞く人にとって頭の中を整理しやすくなります。
「まず1番目のコツは……、次に2番目のコツは、それから3番目のコツは……」
話し上手な人は、話をすべて言い切らない人です。
1つの話題にしても、本当に言い切ろうと思ったら、大変な時間がかかります。
できるだけ「無駄」を省き、大切なところだけを最小限で言うことが大切です。
相手のことを、しっかり名前で呼ぶことが大切です。
たとえ、相手が年下でも「お前」とか「あんた」と呼ぶのではなく、しっかり名前で呼ぶようにしましょう。
自分の名前を覚えていてくれると嬉しいものです。
今の会話を、次につなげることが大切です。
次への会話につながるように、会話の最後には、しっかりお礼をしましょう。
テニスの試合では、どちらが勝った負けたに関係なく、最後には必ず握手で終わります。