散歩中、ほかの人や犬に吠えることはありませんか。
また、家に来客があったとき、人に慣れていない犬の場合なら、吠えることもあるでしょう。
人慣れした犬ならいいですが、犬の育ちや種類によっては、吠える場合があります。
犬は吠える声も勢いもあります。
「飼い主が近くにいるのだから、そんなに強く吠えなくてもいいのに」
必要以上に吠えている印象を受ける飼い主も多いのではないでしょうか。
では、そもそも犬はなぜ吠えるのでしょうか。
「犬は吠える」というのが当たり前すぎて、素通りしてしまいがちです。
いま一度、犬が吠える理由について整理してみましょう。
まず考えられるのは、もともと犬が持つ性格が攻撃的という理由です。
人間にも親分肌の人がいますが、犬も個性があり、親分肌を持っている場合があります。
誰かを見るやいなや「自分が上に立ちたい。相手を従わせたい」と思い、力を誇示しようと大きな声で吠えます。
吠えているからとはいえ、力を誇示しているわけではありません。
むしろ臆病だからこそ、吠えている場合もあります。
吠えるのは強い犬だけではなく、臆病な犬も吠えますし、臆病な犬ほどよく吠える傾向があります。
もし襲われると大変なので、強く見せるため、必要以上に吠える場合があります。
よく吠えるのは、飼い主の忠誠の表れも考えられます。
見知らぬ人に、番犬が吠えるのに近い感覚です。
「誰だお前。ここは飼い主の縄張りだぞ。無断で近づくな」
「リーダーにこれ以上近づくのは許さないぞ」
吠えることで相手に訴えると同時に、飼い主へも「侵入者がやってきました。注意してください」と警告を発しています。
飼い主に危険を知らせる性格が強いと、家にいるときだけでなく、散歩中にもほかの犬を見るやいなや、吠えます。
犬の種類によっては、吠えることそのものが習性として残っているものもいます。
特に大きな意味はなく、何かを見るやいなや、つい吠えたくなります。
特にダックスフントやテリア系の犬は、よく吠えます。
これはもともと猟犬であり、穴に潜んでいるアナグマを吠えたてながら追い出す仕事をしていました。
そのときの名残が残っていて、何かを見るやいなや、つい吠えてしまいます。
このように、犬が吠えるとはいえ、理由はさまざまです。
「なぜ吠えているのだろうか」と少し考える余裕があれば、犬の気持ちが発見できるかもしれません。