20代のころ、デートの前日、急に恋愛のハウツー本を読みたくなりました。
普段から本屋に行きますが、実は前から気になっていた1冊がありました。
恋愛のハウツー本です。
読みたいなと思っても恥ずかしく、本をレジまで持っていく勇気がなかったのです。
「この人、恋人がいるんだな」と店員から思われるのが嫌でした。
しかし、デート前日になり、不思議と勇気が出てきました。
デート前の異様なテンションのせいか、恥ずかしさを乗り越えて、買えそうな気がしてきたのです。
「ここで行動を決断しなければ、一生後悔しそうだ」
そう思ったら、急に勇気が出てきました。
今までは恥ずかしくて買えなかったハウツー本を、レジまで持っていって買うことができました。
そのときのことは、今でもはっきり覚えています。
夕方に家を飛び出て、紀伊國屋書店へ買いに行ったのです。
下を向いて、顔を赤らめながら購入しました。
1冊買うのに一苦労です。
ようやく購入した私は、家に帰ってさっそく貪るように読みました。
そもそも本番は明日です。
200ページ以上もある本を、一気に読みました。
その中で「しまった!」と思うことがありました。
ファッションの中で、靴についてのハウツーがありました。
「デートのファッションでは足元の手を抜きやすい。きれいな靴でデートに行こう」と書かれていました。
はっとしたのです。
まさに私のことでした。
たしかにファッションの準備はできていましたが、靴についてはハウツー本に書かれているとおり、手を抜いていたのです。
読んで、ようやく気づきます。
しかし、読んでいるのは夜中です。
買いたいものがあっても、もう買いに行く時間もない。
「もっと早くに読んでおくべきだった」
つくづくそう思ったのです。
悔しい思いをしました。
恋愛のハウツー本の熟読を、前日にするのでは遅い。
恋愛のハウツー本は、遅くとも1週間くらい前には読んでおきたいところです。
本を読む時間や対策を練る時間を作るためです。