執筆者:水口貴博

犬との愛情を育む30の育て方

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本当に困ったとき、犬はきちんと助けてくれる。

本当に困ったとき、犬はきちんと助けてくれる。 | 犬との愛情を育む30の育て方

田舎では、アスファルトで舗装されていない道が多いのが特徴です。

土がむき出しになった道もあれば、砂利道もあります。

おっと、そもそも「砂利道」というものを知らないかもしれませんね。

小さな石ころである砂利が道いっぱいに敷き詰められた、舗装されていない道のことです。

山奥の田舎では、普通です。

今でこそ実家の周りはアスファルトで舗装された道路になりましたが、私がまだ小学生だった当時は、砂利道だらけでした。

その名残が残っているせいか、私は昔から、道路で舗装されている道より、砂利道を歩くほうが落ち着きます。

歩いているとき、砂利を踏む音がします。

その音が、何か癒されているように聞こえてきます。

砂利を踏んだとき、足の裏のツボを押されているようで気持ちいい。

子どものころ、クッピーと遊んでいると、そんな砂利道でかけっこ競争をしていました。

そんなとき、大きくつまずいて、砂利道の上を思いきり転んだことがあります。

思いきり走っている状態で、砂利道でこけると、かなり痛い。

打ち所が悪く、石のかどがちょうど足の関節部分に突き刺さり、ひどい痛みと出血が伴っていました。

本当に痛いと、一歩も歩けません。

もし、人通りの多い道なら、通りすがりの人たちが助けてくれたかもしれませんが、田舎となればそうはいきません。

道はあっても、人も車も通っていません。

何しろ1時間に1台、車が通るか通らないかの環境です。

「痛いー! ! !」

鋭い痛みで、しかめ面になり、身動きが取れませんでした。

そんなとき、クッピーは驚く行動に出ます。

なんと、出血している傷口をなめようとします。

犬でも、私が痛がっていることをきちんと理解し、どこが傷ついているのかもわかっている。

クッピーはくんくんと鳴き始め、心配しているような表情になりました。

飼い主がけがをして痛がっていることを、わかっていないようで、きちんとわかっています。

その瞬間、動物の愛情が伝わりました。

そのときは、痛みが少しずつ和らぐまで、しばらく待ち、何とか急場をしのぐことができました。

クッピーとの心の連携を確かめられた一件だったのです。

犬との愛情を育む育て方(29)
  • 飼い犬に、助けてもらう。
犬は死ぬ直前、意外な行動に出る。

犬との愛情を育む30の育て方

  1. 人と犬とは、すでに長い付き合いがある。
  2. 愛着がつくから、名前をつけるのではない。
    名前をつけるから、愛着が湧く。
  3. 犬と触れ合っていると、運動能力は自然と伸びる。
  4. 言葉はなくても、犬とは会話ができる。
  5. 犬は、人の喜怒哀楽なら、理解できる。
  6. ペットを飼っている人は、なぜ感情豊かな人が多いのか。
  7. ペットを飼うなら、家族が増えるという覚悟が必要。
  8. ペットとの生活によって、本来の人間らしい生活リズムが整う。
  9. 動物は、言葉の意味は理解できないが、印象なら理解できる。
  10. ペットは飼い主に似るというのは本当の話。
  11. しっぽの振り方だけで、嬉しさの度合いが伝わってくる。
  12. ペットにかける金額の量で、ペットに対する愛情もわかる。
  13. 犬の臭覚は、人間の100万倍。
  14. 餌は、動物と人とを結びつける仲介になる。
  15. 犬は、顎の下をさすられるのが、一番リラックスする。
  16. 頭をなでられるのを嫌がる犬の気持ち。
  17. 触りたくても、触ってはいけない部分がある。
  18. 疲れたときこそ、ペットとじゃれ合おう。
  19. ペットと触れていると、純粋な気持ちになれる。
  20. 飼い主とペットの関係は、もはや親子関係と同じと言っていい。
  21. 犬を飼っていると、おしゃれに気を使うようになる。
  22. 犬を飼っているかぎり、足腰は弱らない。
  23. 本来、食事は大喜びするもの。
  24. 犬は、人間よりはるかに虫歯になりにくい。
  25. 犬と一緒に歩けば、当たり前の道に発見があふれかえる。
  26. 犬は悪くない。
    しつけが悪い。
  27. ペットに話しかけているうちに、心のつかえは取れてくる。
  28. 言葉が通じないからこそ、言葉以外のコミュニケーション能力が鍛えられる。
  29. 本当に困ったとき、犬はきちんと助けてくれる。
  30. 犬は死ぬ直前、意外な行動に出る。

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