執筆者:水口貴博

妻が心がけたい夫婦円満の30の心得

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月経前症候群(PMS)の苦しみを理解している男性は、少ない。

月経前症候群(PMS)の苦しみを理解している男性は、少ない。 | 妻が心がけたい夫婦円満の30の心得

アメリカ留学中、8階建てのアパートで、私は4階の部屋で暮らしていました。

あることがきっかけで、同じ階に日本人女性が住んでいるのを知りました。

アメリカで日本人と出会うと仲間意識が生まれやすく、嬉しくなります。

しかも自分と同じ年齢だったので、すぐ仲良くなりました。

彼女は、水商売をやっているキャバクラ嬢でした。

夜になると出かけ、朝方になると帰ってきました。

彼女の乗っている車は、お客さんの男性から買ってもらった高級車でした。

いつもきらきら光る服を着ていて、どぎつい香水が印象的で、異様な雰囲気がありました。

田舎出身の自分にとって、新鮮な刺激でした。

キャバクラ嬢という接客業のためか、彼女は何でもざっくばらんに話をしてくれました。

「男性客ばかりを相手にするのは疲れる」という話。

「キャバクラにも競争があり、表と裏がある」という話。

「友人と大喧嘩をした」という話。

何も隠さず、心中をさらけ出したストレートな話しぶりでした。

私のことも、すぐ「タカヒロ」と呼び捨てになりました。

同じ年齢という共通点も後押しし、彼女とは妙に親しくなりました。

そんなある日です。

彼女の様子が、少し変な日がありました。

いつもより話し方がたどたどしかったり、落ち着きがなかったりなど、普段の彼女らしくありません。

「どうしたの。何かあったの」と聞いても「別に何もない」と答えます。

「たまたま機嫌が悪かったのだろう」と思い、軽く流していました。

次の日、彼女から連絡があり、理由を知りました。

「タカヒロ、ごめんね。昨日の私が変だった理由がわかった。生理前だったから情緒が不安定になっていたみたい」

「タカヒロ、月経前症候群という言葉を聞いたことがある?」と尋ねてきました。

「え? なにそれ」

「生理中」に女性の体調が悪くなるというのはすでに知っていましたが「生理前」というのは初耳でした。

聞くところによると、女性は「生理中」だけでなく「生理前」にも精神的な不安定に襲われるとのこと。

「月経前症候群(PMS ※Premenstrual Syndrome)」と呼ばれているそうです。

私の勉強不足もいけませんでしたが、初めて知りました。

これは言ってくれないと、男性は理解できません。

個人差も大きく、多くの女性は苦しんでいるそうです。

私の場合、たまたま何でもストレートに話をする女友達が身近にいてくれたことで、その事情を知ることができました。

しかし、多くの場合、女性は男性に対して生理の話は抵抗があるので、男性が知る機会は少ないはずです。

ましてや「生理前」という事情を知らない人も多いはずです。

夫婦関係も同じです。

生理中だけでなく、生理前にも情緒が不安定になることを、きちんと夫に話をすることです。

生理の苦しみをわかってくれないと「単に妻が怠けているだけだ」と思われては、嫌な気持ちになりますね。

男性には生理がありませんから、生理の苦しみや状況は女性から話をしなければいけません。

生理の話を異性にするのに抵抗はあることでしょうが、夫婦ですから話をしておきましょう。

当然、夫は生理の経験がありませんから、知らない可能性は考えられます。

夫がそういう事情を理解してくれれば、妻のいつもとは違う言動を理解してくれるようになります。

生理中、夫はいつも以上に優しくしてくれるでしょう。

妻が心がけたい夫婦円満の心得(26)
  • 生理中だけでなく、生理前にも苦しみがあることを、夫に知ってもらう。
妻の愚痴は、夫として気の利いた返事がしにくい。

妻が心がけたい夫婦円満の30の心得

  1. 夫にはどこか「甘えたい」という退行欲求がある。
  2. 夫の浮気の原因が、妻になっている場合がある。
  3. 普段とは何か違う夫から、健康状態が傾きつつあることに気づく。
  4. 夫の態度が急変したのは、単に会社でつらいことがあっただけかもしれない。
  5. 男性は、色っぽいものを見るから、欲情に駆られる。
  6. お風呂場には、夫婦の距離が深まる3つの機会がある。
  7. テレビを消せば、改善する。
  8. 夫の話を聞いてからのほうが、妻の話は聞いてもらいやすくなる。
  9. 「一致」も素晴らしいが「不一致」も素晴らしい。
  10. コミュニケーション手段は、多ければ多いほど、いい。
  11. 夫より、夫の親を大事にする。
  12. 夫を陰で支えている大勢の人に、嫉妬するのではなく、感謝する。
  13. 夫は妻の「お疲れさま」という言葉に癒される。
  14. 夫婦円満には、3つの余裕が必要だ。
  15. 女性は、自分の秘めたる才能に気づいていない。
  16. いくつになっても、一緒の布団で寝る。
  17. 夫の交友関係を制限するほうが、浮気に走りやすくなる。
  18. どんなに喧嘩をしても、寝る前までには仲直りをすること。
  19. 料理の腕を磨くと、夫婦の仲がよくなる。
  20. 子どもがいない時期こそ、料理教室に通うチャンスだ!
  21. 妻の指摘は、適度さが大切。
    度が過ぎると毒になる。
  22. 生理のときは、キス・抱擁・手をつなぐだけでもいい。
  23. 夫のプライドを傷つけることは、思っても言わないこと。
  24. 夫のやる気が出るような言葉を言うのが、妻の役目。
  25. 信用は、相手の期待に応えることで、得られるもの。
  26. 月経前症候群(PMS)の苦しみを理解している男性は、少ない。
  27. 妻の愚痴は、夫として気の利いた返事がしにくい。
  28. 夫が苦手とすることは「弱点」と考えるのではなく「個性」と考える。
  29. 夫が苦手なことは、妻がフォローする出番だ。
  30. 夫婦の得手・不得手こそ、夫婦らしい個性や味になる。

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