執筆者:水口貴博

子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

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子どもが駄々をこねても気軽に応じないほど、精神的に強くなる。

子どもが駄々をこねても気軽に応じないほど、精神的に強くなる。 | 子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

「お母さん、あれ買って!」

デパートに出かけると、ときどき欲しいおもちゃを親に買ってもらうため、駄々をこねる子どもに出くわすことがあります。

たいていの親は「ダメです!」と言って、拒否します。

しかし、ここからです。

「お願い。買ってよ!」

大きな声で怒鳴ったり叫んだり、あげくには泣き始めてしまいます。

子どもの主張がしつこい場合、親も「仕方ないなあ」と心が折れそうになります。

ここで、親の対応が大きく2通りにわかれます。

「仕方ないわね。今回だけね」と言って、子どものわがままに応える親。

「この前、おもちゃを買ったばかりでしょう」と言って、子どもの要求をかたくなに拒む親です。

ここで子どもの成長が決まります。

一見すれば「仕方ないわね。今回だけね」と、子どもの要求に応えた親のほうが、優しくて思いやりがあるように思えます。

しかし、たいていの場合「今回だけね」では終わりません。

子どものわがままに応じれば、わがままは治るように見え、実は悪化します。

かわいい子どものためと思い、何でもかんでも要求に応じていると、子どもはだんだんわがままになります。

すると子どもは「そうか。しつこく駄々をこねれば、応じてくれるようになる」ということを覚えるようになります。

しかも、だんだん、わがままがエスカレートしてしまいます。

子どもへの愛情とは、甘やかすことではありません。

子どもの要求に応じる正当な理由があるかどうかが大切です。

「年に一度の誕生日だから、5,000円未満のおもちゃを1つだけ」という理由ならわかります。

せっかくの誕生日くらいは、わがままに応じてもいいでしょう。

しかし、特に理由もなく「しつこく要求されたから」という理由だけで、子どものわがままに応えるのは、子どもをダメにします。

人生には、欲しい物があっても、我慢しなければならないときがあります。

手持ちのものだけで、やりくりしなければならないときがあります。

そうした我慢や辛抱など、精神的な強さを鍛える機会です。

デパートで子どもがどんなに駄々をこねても、正当な理由がないかぎり、断固として拒否する姿勢が親には必要です。

冷たいように思えますが、これは子どもに対する愛情の一種なのです。

子どもに礼儀と行儀をしつける方法(10)
  • しつこく駄々をこねられたという理由だけで、子どものわがままに応じるのはやめる。
お金や物質などのご褒美を与えればいいわけではない。
子どもが一番見たいのは、親が喜ぶ姿。

子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

  1. 幼いときに身につけた習慣は、大人になってからも変わりにくい。
  2. 「お行儀よくしましょう」という言い方では、子どもは行儀よく行動できない。
  3. 子どもに、礼儀や行儀を教えるなら、10歳までの時期が大切。
  4. 初めは、礼儀や行儀の理屈を抜きにしつけてもいい。
  5. そもそも礼儀や行儀は「頭」で覚えるのではなく「体」で覚えるもの。
  6. 子どもが100点や1等賞を取ったときも喜ぶ。
    取れなくても喜ぶ。
  7. 親が子どもから感謝されるのは、ずっと後になってから。
  8. ご近所から褒められた経験が、子どもの意識を変える。
  9. 正義のために生きるヒーロー番組は、子どもの礼儀や行儀に好影響を与える。
  10. 子どもが駄々をこねても気軽に応じないほど、精神的に強くなる。
  11. お金や物質などのご褒美を与えればいいわけではない。
    子どもが一番見たいのは、親が喜ぶ姿。
  12. 親が喜び上手なら、子どもは自然と努力をする。
  13. お小遣いを無条件に与えていると、子どもの金銭感覚は養われない。
  14. きちんとしたしつけのためには「優しさ」と「厳しさ」両方の教育方法が必要。
  15. 優しさと厳しさは、偏りすぎてはいけない。
    バランスが大切。
  16. 子どもから尊敬されるという願いは、今のところ、捨てておいたほうがいい。
  17. 子どもにプラス発想を教えるには、親がプラス発想をするだけでいい。
  18. 子どもにとって、学生服を着ることほど難しいことはない。
  19. 子どもが心を開くかどうかは、親の聞き方しだい。
  20. 無駄をしないのは、最も無駄。
  21. 挨拶をしないのは、れっきとした無視行為。
  22. 子どもの言葉に耳を傾ければ、自然と素直になる。
  23. 親は、子どもの勇気を出す手助けをするだけでいい。
  24. 成功であれ失敗であろうと、勇気を出して行動すれば、褒めることができる。
  25. 夫が仕事に精を出せば出すほど、発生しやすい矛盾点がある。
  26. 「親は何のために働いているのか」を、きちんと子どもに話す。
  27. 子どもが何かに熱中し始めたら、とことん熱中させてあげること。
  28. 親になった今だからこそ、マナー教室に通う価値がある。
  29. 親が子どもに対して礼儀がないと、子も親に対して礼儀がなくなる。
  30. しつけは「従順期」「反抗期」「反省期」の3段階を経る。

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