執筆者:水口貴博

子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

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子どもから尊敬されるという願いは、今のところ、捨てておいたほうがいい。

子どもから尊敬されるという願いは、今のところ、捨てておいたほうがいい。 | 子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

「子どもから尊敬されたい」

多くの親は、そう願うでしょう。

「親を尊敬しています」という言葉を子どもから聞きたいところですが、なかなかそうはいきません。

むしろ逆です。

たいてい「親は嫌いだ」と言います。

大変厳しいからです。

しかも、厳しいうえに、しつこい。

子どもは、まだ親の厳しさを理解できるほどの人生経験を積んでいません。

なぜ厳しさが必要なのかという本当の理由を、理解していません。

子どもがまだ10代のころは、一般的に厳しさを兼ね備えた親は、子どもから嫌われます。

それはもう大嫌いと言われることでしょう。

しかし、それでも教育やしつけのために、やはり「厳しさ」は必要です。

こういう意志が強くて物事に動じない親の態度は、子どもが10歳未満なら、まず理解されないことでしょう。

尊敬されるどころか嫌われます。

子どもから尊敬されるという願いは、今のところ、捨ててください。

今は尊敬されなくても、いずれ尊敬されるようになります。

子どもが人生経験を積むにつれ、ゆっくりですが「なぜあのとき親は厳しかったのか」を、理解してくれるようになります。

自分が学生になり、親から衣食住の面倒を見てもらっていることに気づき、次第に親は尊敬され始めます。

自分が結婚をして、子どもが生まれて親になったとき「親が厳しい理由はこういうことだったのか」とようやく体感します。

理解は、頭でするだけではまだ半分です。

本当の理解は、体感するときにわかります。

結婚して、子どもを産んで親になったとき、親が厳しかった意味をようやく理解できます。

すなわち「厳しさも、親からの愛の表現」ということに気づけます。

子どもから尊敬されるのは、そのときになってからです。

時間がかかるものです。

親も「苦労を理解されたい」「尊敬されたい」と思うでしょうが、今は諦めましょう。

子どもが親のことを嫌いだという発言に、いちいちむきにならないほうがいい。

「子どもだから仕方ないね」と思うくらいでいい。

親は大人ですから、いずれわかる日がくるまで、今は辛抱するときです。

子どもに礼儀と行儀をしつける方法(16)
  • 子どもが親の厳しさを理解する日が来るまで「尊敬される」という願いは捨てる。
子どもにプラス発想を教えるには、親がプラス発想をするだけでいい。

子どもに礼儀と行儀をしつける30の方法

  1. 幼いときに身につけた習慣は、大人になってからも変わりにくい。
  2. 「お行儀よくしましょう」という言い方では、子どもは行儀よく行動できない。
  3. 子どもに、礼儀や行儀を教えるなら、10歳までの時期が大切。
  4. 初めは、礼儀や行儀の理屈を抜きにしつけてもいい。
  5. そもそも礼儀や行儀は「頭」で覚えるのではなく「体」で覚えるもの。
  6. 子どもが100点や1等賞を取ったときも喜ぶ。
    取れなくても喜ぶ。
  7. 親が子どもから感謝されるのは、ずっと後になってから。
  8. ご近所から褒められた経験が、子どもの意識を変える。
  9. 正義のために生きるヒーロー番組は、子どもの礼儀や行儀に好影響を与える。
  10. 子どもが駄々をこねても気軽に応じないほど、精神的に強くなる。
  11. お金や物質などのご褒美を与えればいいわけではない。
    子どもが一番見たいのは、親が喜ぶ姿。
  12. 親が喜び上手なら、子どもは自然と努力をする。
  13. お小遣いを無条件に与えていると、子どもの金銭感覚は養われない。
  14. きちんとしたしつけのためには「優しさ」と「厳しさ」両方の教育方法が必要。
  15. 優しさと厳しさは、偏りすぎてはいけない。
    バランスが大切。
  16. 子どもから尊敬されるという願いは、今のところ、捨てておいたほうがいい。
  17. 子どもにプラス発想を教えるには、親がプラス発想をするだけでいい。
  18. 子どもにとって、学生服を着ることほど難しいことはない。
  19. 子どもが心を開くかどうかは、親の聞き方しだい。
  20. 無駄をしないのは、最も無駄。
  21. 挨拶をしないのは、れっきとした無視行為。
  22. 子どもの言葉に耳を傾ければ、自然と素直になる。
  23. 親は、子どもの勇気を出す手助けをするだけでいい。
  24. 成功であれ失敗であろうと、勇気を出して行動すれば、褒めることができる。
  25. 夫が仕事に精を出せば出すほど、発生しやすい矛盾点がある。
  26. 「親は何のために働いているのか」を、きちんと子どもに話す。
  27. 子どもが何かに熱中し始めたら、とことん熱中させてあげること。
  28. 親になった今だからこそ、マナー教室に通う価値がある。
  29. 親が子どもに対して礼儀がないと、子も親に対して礼儀がなくなる。
  30. しつけは「従順期」「反抗期」「反省期」の3段階を経る。

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