執筆者:水口貴博

クリエイティブな人になる30の方法

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量は質に転化する。

量は質に転化する。 | クリエイティブな人になる30の方法

「質と量のどちらが大切か」

そう聞かれたとき、あなたはどちらを選びますか。

質と量があれば、私たちは質を重視することが多いのではないでしょうか。

たしかにクリエイティブの最終目標は、質です。

質の低い作品は、100あろうと1000あろうと注目されません。

質の低いものは、いくら量があったところで無意味。

あまりに質が低いと「存在価値がない」と判断されても不思議ではないでしょう。

作品を作るなら、量より質を重視するのが正しいと思うのではないでしょうか。

しかし、クリエイティブな人になりたいなら、まず質より量を重視するのが正解です。

質は、量があってこそ成り立つ要素だからです。

最初から質を求めようとしても、なかなか思うようにいかないでしょう。

高い質を実現するためには、慣れと経験が必要です。

慣れと経験を得るためには、量をこなす必要があります。

勉強でもスポーツでも、まず大量の練習をこなす必要があります。

勉強なら、大量の問題を解きます。

スポーツなら、大量の練習をこなします。

量をこなすからこそしっかり身につき、しっかり身につくから上達できます。

これは芸術でも同じことです。

たくさん作品を作って量をこなすからこそ、慣れや経験を得ることができ、質の向上につながります。

つまり、量は質に転化するのです。

これを「量質転化の法則」と呼びます。

質は、量からしか生まれません。

量をこなすことは、質を高めるために必要な通過点です。

優れた芸術家は、多作家が目立ちます。

パブロ・ピカソは、多作家として有名です。

版画・挿絵・油絵などすべてを含めると、生涯で15万点以上の作品を描きました。

ピカソは92歳でなくなりましたが、画家として活動を始めた時期を考慮すると、1日あたり4点前後のハイペースです。

漫画家の手塚治氏が生涯で生み出した作品は、700以上に上ります。

枚数で計算すると、15万枚以上であり、まさしく大量です。

ドイツの詩人ゲーテには、シャルロッテという恋人がいました。

ゲーテが彼女に送ったラブレターの数も、なんと1,800枚。

これだけ大量のラブレターを書く経験があったからこそ、詩人としての才能を発揮できたのでしょう。

現在活躍している芸術家たちも、その多くは多作家です。

クリエイティブだから、量をこなせるのではありません。

量をこなすから、クリエイティブになれるのです。

質の心配をする暇があるなら、1つでも多くの作品を作ることです。

もちろんやみくもに量をこなすのではなく、真剣に量をこなすことが大切です。

作って、作って、作りまくる。

作品に自信がないなら、自信がないなりに量をこなしましょう。

量をこなせば、何か見つかります。

真剣に量をこなせば、必然的に質も向上します。

量は質に転化するのです。

クリエイティブな人になる方法(7)
  • 質より量を重視する。
質を高めるには、量が必要。
量をこなすには、スピードが必要。

クリエイティブな人になる30の方法

  1. 芸術とは、自己表現の手段。
    作品とは、もう1人の自分。
  2. クリエイティブな力は、身につけるものではなく、引き出すもの。
  3. 自然体を意識すると、クリエイティブな力が引き出される。
  4. 「クリエイティブな人になる」と決意をしよう。
  5. 同じパターンの繰り返しばかりでは、クリエイティブな人になれない。
  6. 批判の声に強くなることで、クリエイティブな力を高めていける。
  7. 量は質に転化する。
  8. 質を高めるには、量が必要。
    量をこなすには、スピードが必要。
  9. 1つの価値観にこだわらない。
    さまざまな価値観を受け入れる。
  10. 理屈より感性を大切にすることで、クリエイティブな力が高まる。
  11. クリエイティブで大切なのは、観察力より洞察力。
  12. 観察力と洞察力の違いとは。
  13. 集中力なくして、クリエイティブな仕事はできない。
  14. 一流作品に触れることで、創作意欲が刺激される。
  15. 失敗を避ける姿勢があると、クリエイティブな力を鍛えられない。
  16. 意見は変えていい。
    クリエイティブは、意見を変えながら高めていくもの。
  17. クリエイティブな人は、子どもっぽいところがある。
  18. 個性は、殺すものではなく、生かすもの。
    個性を生かせば、クリエイティブな才能が開花する。
  19. みんなと同じことをしていては、クリエイティブになれない。
  20. 批判や悪口は、クリエイティブな力を低下させる。
  21. 褒める習慣を持つと、クリエイティブなセンスが研ぎ澄まされる。
  22. 100の知識より、1の経験。
  23. クリエイティブは、フットワークが命。
    ぱっとひらめいたら、さっと試そう。
  24. 問題を芸術に生かす発想も、クリエイティブの1つ。
  25. インスピレーションは、いつ浮かぶかわからない。
    あらゆる場所を仕事場にしよう。
  26. 数字に強くなくても、クリエイティブな人になれる。
  27. 問題を解く側ではなく、作る側になる。
  28. クリエイティブだから、夢を持つのではない。
    夢を持つから、クリエイティブになれる。
  29. 駄作でも凡作でもいいから、恥をさらす覚悟で発表する。
  30. 現状に満足しない。
    向上意識を持って、さらなる高みを目指していく。

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