執筆者:水口貴博

不況を乗り切る経営者の30の心得

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希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。

希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。 | 不況を乗り切る経営者の30の心得
不況を乗り切る経営者の心得(28)
  • 不況が近づいて、人の削減に踏み切るときがあります。
  • そういうとき上司が独断で誰を切るのかを決めるのはよくありません。
  • 仕事のできない人、キャリアの浅い人を切ればいいというのは単純な話ですが、人を物のように扱うことが人権侵害です。
  • 不況時は、ただでさえ人の心には余裕がありません。
  • そういうときに「明日から来なくていいよ」という一方的な言い方では、誰でも納得がいきません。
  • 人によっては不当だとして、訴訟問題を起こすケースもあります。
  • 不況時、ただでさえ余裕がないときに、裁判ざたになるのはごめんです。
  • やはり心を持った人です。
  • 生産性が低くかったり、キャリアが浅かったりする人でも「仕事を続けたい」「もっと仕事がしたい」人を切るのはよくありません。
  • 積極的な気持ちがありますから、できるだけそういう人には残ってほしい。
  • では、穏便に人の削減のためにはどうすればいいのか。
  • 「希望退職者」を募ればいい。
  • 可能なかぎり奮発した退職金を出して、退職希望者を募ります。
  • 定年が近い人は、多くの退職金が出るなら、前向きに検討してくれることでしょう。
  • そもそも転職を考えている人もいるかもしれません。
  • もちろん退職金が出るのは、企業には出費になりますが、長期間給料を出し続けるほうがもっと苦しいことになります。
  • 退職金だけでなく、ほかに贈れる何かがあれば付けてもいいでしょう。
  • たとえば、アパレルメーカーなら、不況で大量の服が売れ残っているはずです。
  • 売れ残った商品をプレゼントという名目なら、在庫処分と人の削減を、穏便に進めることができます。
  • 飲料メーカーなら飲み物をプレゼント、家具メーカーなら家具をプレゼントなどです。
  • お金をかけて在庫処分する手間もなくなり、しかも自分から辞めたい人の意思も最大限に尊重できます。
  • 企業にとっても雇用者にとっても、前向きな案になるはずです。
  • 一方的に人を切る前に、希望退職者を募集する。
いきなり人を切らない。
「ワークシェアリング」と「教育」で乗り切れ!

不況を乗り切る経営者の30の心得

  1. 大不況こそ、企業の害毒を一掃する最高の機会。
  2. 経済を変えようとするのではなく、会社内部を変える。
  3. 過去の成功にしがみついている企業は、一瞬で不況の波に飲み込まれる。
  4. 不況に合わせて事業内容を変えることが、一番の不況対策。
  5. 給料が上がらないのは「期待を超える仕事」をしていないから。
  6. 「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。
  7. 不況時、本物は生き残り、偽物は消えていく。
  8. 楽をして成長を急ごうとする企業は、不況にもろい。
  9. 時間のかかった成長ほど、不況に強くなる。
  10. 手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。
  11. 「強い者、頭の良い者が生き残るのではない。
    変化するものが生き残るのだ」
  12. もたもた始める改善は、思ったほど不況対策にはならない。
  13. コンコルドの失敗には、不況を乗り切る教訓が隠されている。
  14. 社員が陰で会社の悪口を言っているところは、倒産しやすい。
  15. いくら不況でも、お客さまへのサービスは手を抜かない。
  16. 不況を乗り切るには、お客さまへのサービスを強化・充実させればいい。
  17. 不況のときこそ、海外旅行へ行け!
  18. 「辞めたい」という社員を、無理に引き止めない。
  19. 不況の突破口は、お客さまからのクレームだった。
  20. 大不況のときこそ、社長は一番元気でいなければいけない。
  21. 頑張った人を表彰するイベントを、定期的に設ける。
  22. 現金をもらって、嬉しくない人はいない。
  23. 「不況」「不景気」という言葉は、禁句にする。
  24. お金に余裕がないとき、判断力は著しく低下する。
  25. 無理な買わせ方で売り上げを伸ばした会社ほど、不況時にあえぐ。
  26. 本当にお客さまの役に立ち、喜ばれている会社に、不況は関係ない。
  27. 調子が悪いときほど「夜遅く」ではなく「朝早く」。
  28. 希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。
  29. いきなり人を切らない。
    「ワークシェアリング」と「教育」で乗り切れ!
  30. 不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。

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