執筆者:水口貴博

汗のにおいを抑える30の対策

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服の代えを持っていけば、大量の汗も、怖くない。

服の代えを持っていけば、大量の汗も、怖くない。 | 汗のにおいを抑える30の対策

私の職場に、以前、工藤さんという同僚がいました。

失礼ですが、とにかく太っている30代中盤の男性でした。

力士のような体格です。

椅子に座ると、ぎしぎしと音を立てています。

入社してから早々、隣に座っている私に、こう言いました。

「においがひどかったら、言ってください」と。

「何のにおい?」と聞き返すと「体臭」と言います。

工藤さんは自分が汗かきで、体臭がひどいことを自覚している様子でした。

太っているという体格もあり、暑い夏場、滝のように汗をかくそうです。

見るからに、想像できました。

工藤さんは、夏場を覚悟している様子でした。

本格的な夏がやってきました。

私は工藤さんの真横に座っていたのですが、本人が言うほど、体臭は気になりませんでした。

私が「夏場は汗が大変でしょ」と尋ねると「実は、会社に着てからワイシャツを替えているんですよ。へへ」と言います。

「あまりに汗の量がすごいんで、シャツの替えを持ってきているんですよ。へへ」と言っています。

丸い顔で「へへ」と笑うのが印象的な、彼の特徴です。

脱ぎ終わったシャツは、ナイロン袋の中に入れ、においが外に漏れないようにしているといいます。

見せようとしてきたので、断りました。

驚いたのは、替え用も1着ではなく、2着も、持ってきているのです。

出勤してからすぐ着替えるワイシャツと、昼すぎに着替えるワイシャツです。

1日に2回も着替える配慮には、参りました。

「そこまでするか!」と思ったのです。

もともとかなり太っている体格で、夏場は1日中、滝のように汗が流れているのです。

体臭対策をしっかりしているだけあり、彼の体臭は、ほとんど気になりませんでした。

においがゼロというわけではありませんでしたが、工藤さんの努力を知っているので、もう言えないのです。

「やるだけのことはやっている。後は勘弁してくれ」という、本人なりのアピールだったのかもしれません。

汗のにおいを抑える対策(17)
  • 服の代えを、持っていく。
脱ぎ終わった替えの下着をどうするかが、大切だ。

汗のにおいを抑える30の対策

  1. ある程度の体臭は、誰にでもあるもの。
    違いがあるのは、体臭に対するエチケット。
  2. 実は、汗そのものに、においはない。
  3. 実は「汗かき」という明確な定義はない。
  4. 人の体から出る汗には2種類ある。
    エクリン腺とアポクリン腺。
  5. 汗をかく状況を理解することは、体臭を抑えるポイントを理解すること。
  6. 汗には「よい汗」と「悪い汗」がある。
  7. 汗の種類は、リトマス試験紙で確認できる。
  8. いい汗をかくためには、トレーニングが必要だ。
  9. 朝のシャワーを習慣にするだけで、体臭のほとんどは解決できる。
  10. 抗菌タイプの下着は、やみつきになるくらい効果がある。
  11. これというほど汗をかかなくても、汗臭さは目立つもの。
  12. 汗をほったらかす習慣が、体臭の原因になる。
  13. 乾いたハンカチで、汗を拭くと、においは余計に強くなる。
  14. 水を飲む量を減らしても、汗の量は変わらない。
  15. からいものや熱いものを、食べすぎない。
  16. においやすさには、個人差がある。
  17. 服の代えを持っていけば、大量の汗も、怖くない。
  18. 脱ぎ終わった替えの下着をどうするかが、大切だ。
  19. においの種類によって、デオドラントを使い分ける。
  20. 制汗スプレーは、使い方を誤れば、逆効果。
  21. 定期的な半身浴で、汗腺機能を高めよう。
  22. 冷え性と汗かきの、意外なつながり。
  23. 汗は、悪者ではない。
  24. 顔にかく汗を、一時的に汗を止める裏技。
  25. 全身の発汗を抑えるには、首筋を冷やそう。
  26. 緊張したときほど、まず深呼吸。
  27. デリケートな、においの問題は、誰に話せばいいのか。
  28. 精神的な汗がひどく目立つなら「体質の問題」より「心の問題」かもしれない。
  29. 心療内科の先生に、話を聞いてもらうだけで、意味がある。
  30. 緊張して汗が止まらないなら、開き直るのが一番。

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