執筆者:水口貴博

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

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疲れてから休憩ではない。疲れる前に休憩をする。

疲れてから休憩ではない。疲れる前に休憩をする。 | ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

「疲れたなあ。少し休憩しよう」

緊張の伴う作業で、心身ともに疲れたので休憩を取ります。

疲れると、集中力や注意力が低下して、ヒューマンエラーにつながりますから、適度な休憩は好ましいことです。

これは何の問題もないように思えます。

しかし「疲れたから休憩する」ということは「すでに疲れている」ということです。

作業中にも疲れがあり、集中力・注意力がすでに低下していたということです。

危ない状態です。

本当は、疲れたから休憩を取るのではありません。

疲れる前に休憩を取ります。

ここを勘違いしないでください。

疲れる前に休憩を入れるための方法として「あらかじめ手順書の項番に休憩項目を設ける」という方法があります。

疲れる前であろう部分を想定して、手順書の中に「休憩すること」という項目を設けてしまえばいい。

疲れていなくても、その項番までくれば強制的に休みます。

疲れる前に休憩を取ることができ、なおかつ休憩を省略することもありません。

こうして、作業者と確認者の体調を万全に配慮する工夫ができるのです。

ヒューマンエラーを防ぐ方法(26)
  • 疲れる前に、休憩を取る。
作業中は、電話を取らない。

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

  1. ヒューマンエラーは、慣れたときに起こる。
  2. 頭で覚えているささいなことほど、チェックシートを使って確かめる。
  3. 車の助手席に座る人には、確認者としての仕事がある。
  4. 指さし確認・声だし確認を癖にする。
  5. 改善すべきは、人ではなく、プロセス。
  6. 見間違いやすい数字や記号は「使わない」か「ふりがな」で対処する。
  7. キスをすれば、ヒューマンエラーがなくなる?
  8. 精度を求めた「ゆっくり」には、雑談がない。
  9. 集中しなくても、ミスをしないシステムを作る。
  10. きれい事を言う人が、一番きれいな行動をしなければならない。
  11. デジタルな作業を、わざわざ人間が行う必要はない。
  12. プロスポーツ選手は、ファンという監視の目に助けられている。
  13. ヒューマンエラーは「アナログ」で発生する。
  14. ミスをした人にペナルティーを与えない。
    反則した人にペナルティーを与える。
  15. 手順書・約束事は、ヒューマンエラー防止の第一歩。
  16. 他人のミスや失敗は、絶対、あなたのためになる。
  17. 恥ずかしさを捨てなければ、ヒューマンエラーを撲滅できない。
  18. わからないときには、質問する。
    わかったときには、言い換えた内容で質問をする。
  19. ヒヤリハットを見逃すな。
  20. 商用環境では、速度より精度を重視。
  21. 精度を追求する原則を守った結果、作業が速くなるのは問題ない。
  22. 例外を1つも作らない。
  23. そもそも作業をしなければ、ヒューマンエラーが起こることもない。
  24. 「問題が発生したときの方法」より「問題を発生させない方法」を考える。
  25. ヒューマンエラーは、省略したときに起こる。
  26. 疲れてから休憩ではない。
    疲れる前に休憩をする。
  27. 作業中は、電話を取らない。
  28. デスクの上に、不要な物を置かない。
  29. 短期記憶に頼らない。
  30. 「もし」で考える人ほど、未来が開ける。

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