執筆者:水口貴博

尊敬される父親になる30の条件

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「親離れ」だけではない。親も「子離れ」をしないといけない。

「親離れ」だけではない。親も「子離れ」をしないといけない。 | 尊敬される父親になる30の条件

子どもはある程度成長すれば、親から離れようとします。

茶道の教えである守破離と同じように、成長した子どもは最終的に親から離れようとします。

しかし、親離れをしたい子どもがいても、子離れをしたくない親なら問題です。

本来、子どもの成長を願いながら、子どもが親から離れようとしたときに、拒む親が多いのです。

「一人暮らしを始めたい」と言う子どもに対して、親であるあなたは、こういうことを言っていませんか。

「許しません。あなたが1人で暮らし始めたら大変なことになる」

「お父さん、お母さんが、あなたを監視できなくなるでしょ」

「誰が親の面倒を見てくれるの?」

こういうことを言う親は、自分のことばかりを考えている親なのです。

子どもの成長を願いながら、成長したがる子どもを束縛しています。

一人暮らしを始めたいと言い出した子どもに対して、親は「いいよ」と言わなければならないのです。

それはついに、成長の最終段階「離」に入ったということです。

親はむしろ大喜びしないといけないのです。

「親がいなくても生きていけるようになります」という一大決心をしているのです。

悲しいことではなく、喜ぶべきことです。

いずれ親は、子どもより先に死んでしまいます。

そのときに、1人でも生きていけるように、親がいるうちから「親がいなくなったときの体験」をさせておくことが必要なのです。

本当に子どものことを思う親は、必ず子どもを手放せます。

早く手放したいと思います。

かわいいからといつまでも自分の手の中にいると、子どもは本当に成長できません。

「かわいい子には旅をさせよ」と言葉があるように、子どもの成長を思うなら、いつか子どもを手放す勇気を持ってください。

親こそ「子離れ」をするのです。

子どもを手放すことは、親としては、本当につらいことでしょう。

しかし、いつまでも世間知らずでは、子どもが社会に出たときに、うまくやっていくことができません。

「親離れ」をする子どもを、親は歓迎しないといけないのです。

引き止めてはならず「行ってらっしゃい」「つらくなったらいつでも戻ってきなさい」というくらいでいい。

親離れをするのは、子だけではありません。

親のほうこそ「子離れ」していかないといけないのです。

尊敬される父親になる条件(15)
  • 親も「子離れ」をする。
父が子にできることといえば、父としての手本を見せること。

尊敬される父親になる30の条件

  1. 教育される側になるほうが、尊敬できる父親が見える。
  2. 母のことを大切にしている父親を見て、子は育つ。
  3. 「熱心に教える姿勢」と「放任できる姿勢」は、セットである。
  4. 命令で育ててはいけない。
    アドバイスで育てること。
  5. 積極的な親からは、積極的な子が育つ。
  6. 家族旅行で、家族全体が成長する。
  7. 寡黙な父には、威厳がある。
  8. 感謝のできない父親は失格。
  9. 「優しさ」と「怒り」は、同じ愛の表現である。
  10. 父は言葉で指導しない。
    行動で指導する。
  11. 「家族のために働いている」と、言ってはいけない。
  12. 仕事で帰りが遅くなっても、家族の記念日には早く帰ること。
  13. 子育てにも「守破離」がある。
  14. 親に反抗する子どもを、喜ばないといけない。
  15. 「親離れ」だけではない。
    親も「子離れ」をしないといけない。
  16. 父が子にできることといえば、父としての手本を見せること。
  17. 子どもが遠くに離れても、目には見えない糸でつながっている。
  18. 子どもが間違っても、怒鳴らない父になる。
  19. 教育は、怒鳴ることではない。
    叱ることである。
  20. 疲れがたまった休日は、家族で温泉に出かけよう。
  21. 妻に子育てを任せている家庭は、うまくいかない。
  22. 車の運転の仕方に、父の本性が現れる。
  23. 父は、妻をけなしてはいけない。
  24. 褒めるお父さんが、尊敬される。
  25. 子育てをする親は、調教師と似ている。
  26. 褒める教育ができない理由は、自分と両親との過去にある。
  27. 尊敬される父は「頑張れ!」とは言わない。
    「楽しんで!」と応援する。
  28. 子どもに好きなことをやらせよう。
  29. 子どもから嫌われることが、父親の仕事。
  30. 子どもを手放せる親こそ、本当に愛の深い親。

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