執筆者:水口貴博

言葉遣いがうまくなる30のマナー

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会話で勝とうとする人は、相手から嫌がられる。

会話で勝とうとする人は、相手から嫌がられる。 | 言葉遣いがうまくなる30のマナー

会話の最中、勝とうとする意図を感じることはありませんか。

最初は普通に話をしていても、途中から「自分のほうがすごい」というアピールが混じるケースです。

たとえば、海外旅行の話をしたときです。

相手が「海外旅行をしたことがない」と言ったとき、相手のすごさをアピールしようとする人がいます。

「まだ行ったことがないの。時代後れだよ」

「私はイタリアとフランスに行ったことがあるよ」

「来年は、オーストラリアに行く予定がある」

発言を通して「自分のほうがすごい」とアピールしたい意図が感じられます。

もちろん聞かれて答えるならいいのですが、聞いてもいないのに答えてくるのはやっかいです。

相手は「へえ。すごいですね。さすがですね」という返事を期待しているのでしょう。

会話に勝とうとする人は威圧的で、自然な対応が難しい。

自分の立場しか考えていないので、話をしていて疲れるのです。

心当たりがあれば、改善が必要です。

会話に勝負を持ち込んでも仕方ありません。

相手の立場を考えた会話を心がけましょう。

たとえば、海外旅行をしたことがない人には、相手に興味を持った返事をすると喜ばれます。

「そうなんですね。いい機会があるといいですね」

「お金がかかりますよね。仕事が忙しいと時間も取りにくいですよね」

相手の気持ちを考えた発言は、すっと受け入れてもらえます。

相手は「自分に興味を持たれている」「自分の気持ちをわかってくれている」と喜び、さらに会話が続くのです。

言葉遣いがうまくなるマナー(24)
  • 会話で勝とうとしないようにする。
名前を聞かれたとき、名字だけで答えていませんか。

言葉遣いがうまくなる30のマナー

  1. メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを客観視できるところ。
  2. 初対面は、試験と同じ。
    うっかり名前を忘れると、0点になる。
  3. 発する言葉が美しければ、戻ってくる言葉も美しくなる。
  4. 嫌いな人の話題を、わざわざ自分から出す必要はない。
  5. 「考え方が間違っている」と言われたときの対処方法。
  6. 「No」より「No, Thank you.」。
  7. 会話はキャッチボールと同じ。
    投げるときより、受け止めるときが、気持ちいい。
  8. 努力を侮辱されたときに、言い返したい魔法の言葉。
  9. 口論の真の勝ち方とは、言い負かすことではない。
    相手から共感や同意を得ること。
  10. 人間関係は、出前と同じ。
    好かれるのは、せかす人より、気遣う人。
  11. 「ありがとうございます」という場面の多くは「いつもありがとうございます」とも言える。
  12. 「いつもありがとうございます」と言われたとき、どう返事をしていますか。
  13. 肯定の言葉ほど、強く言う。
    否定の言葉ほど、優しく言う。
  14. 誤解されたとき、慌てないことが大切。
  15. お礼を言う場面で「すみません」と謝っていませんか。
  16. 疑う言葉が口癖になっていると、人間関係で損をする。
  17. 命令のアドバイスは、嫌われる。
    提案のアドバイスが、愛される。
  18. 自慢話をたっぷり聞くと、人付き合いの運が向上する。
  19. 長話でも、相手をいらいらさせない工夫。
  20. 難しい話が登場したときのうまい返事の仕方。
  21. 興味をそそる前置きをすると、楽しく話を聞いてもらえるようになる。
  22. 1回目のお礼は、社交辞令。
    2回目からが、本当のお礼。
  23. 名前を紹介されたときの、ベストの返事。
  24. 会話で勝とうとする人は、相手から嫌がられる。
  25. 名前を聞かれたとき、名字だけで答えていませんか。
  26. 気の利いた言葉を考えないほうが、気の利いた言葉が出る。
  27. 故事・ことわざ・四字熟語を、会話に含めすぎない。
  28. 無意識のうちに「調子が悪い」という答え方をしていませんか。
  29. 「聞かせてもらう態度」があれば、言葉遣いは自然とよくなる。
  30. ぼけっと口を開けたまま聞いているだけでは、耳から入った話が、口から抜けていく。

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