執筆者:水口貴博

初めて犬を飼うときの30の心構え

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犬をしつけていたとき、過去の自分と重なった。

犬をしつけていたとき、過去の自分と重なった。 | 初めて犬を飼うときの30の心構え

私は以前、嬉しい気持ちと罪悪感が入り交じる、とあるジレンマに陥ったことがあります。

飼っている犬に、あれこれとしつけていたときのことです。

「トイレはここでしてくれればいいな」

「こういう犬に育ってくれるといいな」

一生懸命にしつけていました。

しかし、しつけをしていた瞬間、ある考えが思い浮かび、自分に問いかけました。

「私のしつけは、犬の生き方をダメにしているのではないだろうか」と思いました。

しつけをし始めると、どんどんこうしてほしいという要望や欲が強くなります。

最初は、トイレのしつけや簡単な芸を覚えさせていました。

犬は賢い動物です。

飼い主との良好な関係が築けていれば、時間はかかりますが、いずれ言うことを聞いてくれるようになります。

渋谷の忠犬ハチ公のように、飼い主に忠誠を尽くしてくれるようになります。

しかし、あれこれとしつければしつけるほど、犬の行動を制限することになります。

実は私の場合、子どものころ、親からの厳しい教育に悩んだことがあります。

親としては、将来子どもが苦労せず、素晴らしい人生を歩んでくれるように教育に力を尽くします。

その熱心さは「適度」ならいいですが「過度」になると子どもは嫌になります。

強く縛られた束縛は、居心地がいいものではありません。

親から「ああしろ、こうしろ」という命令に、本当に嫌気が差していた時期がありました。

犬を一生懸命しつけている際、そんな過去の自分と重なりました。

「犬のためにしつけているが、少しやりすぎてはいないだろうか」と。

それからというもの、犬を厳しくしつけるのは控えるようになりました。

犬の将来を思って覚えさせたいことはたくさんありますが、度が過ぎると毒になります。

言われたことしか行動できないのでは、ロボットのような生き方になるでしょう。

飼い主に従順すぎるのは、犬の生き方や可能性までも制限している気がして、悲しい気持ちになります。

それは私も似たような経験をしたことがある分、気持ちがよくわかります。

それ以来、私は犬を徹底的にしつけるのはやめました。

もちろん他人に迷惑がかからない最低限のしつけはきちんとします。

他人に飛びかかったり、無駄吠えをやめさせたりなど、迷惑になるようなことはしつける必要があります。

しかし、迷惑さえかけなければ、ある程度犬に自由を与えるようにしました。

人のいない場所なら、たまには大声で吠えてもいい。

たまには思いきり穴掘りもさせてあげたい。

思いきり飼い主に飛びかかってきてもいい。

そういう自由があってもいいと思います。

自由に動き回れる環境をたまには与え、犬の成長を促してあげようと思ったのです。

初めて犬を飼うときの心構え(30)
  • しつけすぎて、犬の行動を制限しすぎないようにする。
まとめ

初めて犬を飼うときの30の心構え

  1. 犬のしつけで一番大切なのは、やる気や根気より、まず愛情。
  2. ただリーダーになればいいわけではない。
    大切なのは「尊敬されるリーダー」になること。
  3. 犬を飼い始める事情は、重いほうがいい。
  4. ペットを育てる苦労や悩みも、大変だからこそ、温かい思い出になる。
  5. しつけは、時間をかけるほうがいい。
    時間がかかるからいい。
  6. 自転車で犬を散歩させるのは、要注意。
  7. 易しいところから始めるのが、遠回りに思え、実は最も近道になる。
  8. かわいい子犬こそ、食べるものに関しては鬼になって徹底管理する。
  9. 定期的なブラッシングをすれば、けがや病に早く気づける。
  10. 犬は、のんびり気長にしつけるほうが、逆に覚えがよくなる。
  11. ご近所さんに迷惑になっていないか、尋ねること。
  12. 意外にも、犬は雨の日の散歩を大喜びする。
  13. 大雨が降って散歩ができない。
    そんなとき、散歩の代わりにすればいいことがある。
  14. 人間が食べるお菓子は、犬のご褒美として与えないほうがいい。
  15. 犬に与えていい食べ物かどうかを、食べられるかどうかで判断しない。
  16. うっかりリードが手を離れた。
    捕まえようとしても、逃げられる。
    どうすればいい?
  17. 去勢・避妊手術はしたほうがいいの?それともしないほうがいいの?
  18. 無駄吠えをやめさせるときに、犬にかまうのはNG。
  19. 飼い主は「見る立場」から「見られる立場」になればいい。
  20. いつもペットの機嫌を取るような話し方は、やめたほうがいい。
  21. 犬のしつけの結果は「副産物」と考えるほうが、うまくいく。
  22. 「やめなさい」という一言は、奥が深い。
  23. 犬と生活していると、落ち込んでも立ち直りが早くなる。
  24. 無駄吠えの原因探しは、犬の気持ちを理解する機会になると同時に、飼い主にとって頭の体操にもなる。
  25. 犬も寂しいと、夜泣きをする。
  26. できることなら、愛犬へのしつけは子犬のときがいい。
  27. 子犬のときより成犬のほうが、しつけやすい面もある。
  28. 犬が散歩をした後に食事を与えると、肥満になりやすくなる。
  29. 犬の散歩のタイミングは、食前より食後のほうがいい。
  30. 犬をしつけていたとき、過去の自分と重なった。

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