執筆者:水口貴博

有意義な浪人生活を送る30の方法

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うっかりRPGに夢中になれば、集中して終わらせ、二度とやらないと誓う。

うっかりRPGに夢中になれば、集中して終わらせ、二度とやらないと誓う。 | 有意義な浪人生活を送る30の方法

「昔はよくゲームをやっていたのに、今は完全にやらなくなったな」

ある日、父から言われました。

たしかによくやっていた時期がありました。

1日中やっていました。

私は今、完全にゲームをやらなくなりました。

嫌いだからではありません。

面白すぎるからです。

「夢中になって抜け出せなくなった」という苦い経験があります。

それも浪人中にです。

最後に手を出したゲームは、PCエンジンの『ダンジョンマスター セロンズ・クエスト』という3D型RPGです。

面白いゲームでした。

迷路のような迷宮の中で敵を倒しながら進めていくスタイルのロールプレーイングゲームでした。

このゲームの特徴は、時間経過がリアルタイムである点です。

食事をしないと体力が減ってしまったり、敵が近づくと足音が聞こえたり、持ち物の重さによって行動が制限されたりします。

現実世界のような設定でした。

そうした現実味を帯びた設定に刺激され、現実世界を忘れてしまうほど夢中になってしまいました。

もちろん浪人中の身です。

少しくらいのゲームならストレス発散でいいでしょう。

しかし、一度やり始めたRPG型ゲームに完全に夢中になり、抜け出せなくなりました。

勉強をするためには、ゲームから抜け出さなければいけない。

「ゲームばかりしている場合ではない」というのはわかっていましたが、抜け出せません。

アルコール中毒やカフェイン中毒は、一度なってしまうと抜け出すのに苦労するといいますが、それと同じです。

ゲーム中毒も、一度なってしまうと、抜け出すのに苦労します。

特にRPGは厄介です。

抜け出す方法は何か。

私が決断した方法は、大胆な方法でした。

「いっそのことゲームに集中して、すべてクリアしてしまう」という方法でした。

集中してゲームを終わらせれば、区切りがつき、忘れることができるはずだと思いました。

同時に「クリアしたらもうゲームはやらないぞ!」と強く誓いました。

ゲームに集中した結果、3日でクリアできました。

もちろんこの3日間は、まったく勉強できていなかった期間です。

勉強しなければいけない時期に、ゲームばかりというのは情けない姿でした。

この一件の決着後、私は猛烈に反省しました。

失敗は一度だけにして、もう同じ失敗はしないよう誓いました。

これを最後に、私はRPGを卒業しました。

もちろんゲームを否定しているわけではありません。

ゲームは面白いという反面、危険もあるよという話です。

ゲームの「面白さ」と「怖さ」の両方を味わった一件でした。

抜け出せなくなったら、いっそのこと集中してクリアしてしまえばいい。

その代わり、同じ失敗を二度と繰り返さないことです。

有意義な浪人生活を送る方法(14)
  • ゲームから抜け出せなくなったら、いっそのことクリアするまで集中してしまう。
羨ましい話を聞いて、勉強へのやる気につなげる。

有意義な浪人生活を送る30の方法

  1. 浪人生活ほど、つらい時期はない。
  2. 悲しみに暮れるだけでは合格しない。
    肝心なのは、すぐ勉強を始めること。
  3. 自分に合った浪人スタイルで、浪人生活を乗り越えろ。
  4. 浪人スタイルを考えるヒントは、得意なスポーツに隠されている。
  5. 都会に引っ越してまで、予備校が必要とは限らない。
  6. 浪人生活がうまくいくかどうかは「モチベーションの維持」が鍵を握る。
  7. 浪人をすれば、得意な科目を伸ばしやすい。
  8. 焦りや不安は、無理にごまかさない。
    ごまかそうとするほうが、余計に悪化する。
  9. 浪人生は、夜から逃げろ。
  10. 太陽の光には、神なる力が存在する。
  11. 依存から卒業し、孤独に耐えられる人間になる。
  12. 頂上への道は、1つとは限らない。
  13. ゲームをするなら、アクション系やシューティング系がいい。
  14. うっかりRPGに夢中になれば、集中して終わらせ、二度とやらないと誓う。
  15. 羨ましい話を聞いて、勉強へのやる気につなげる。
  16. 意志が強ければ、必ず道は開ける。
  17. 大学に進学した友人からの話は、イメージを膨らませる鍵になる。
  18. 悪条件を言い訳にしているなら、その程度の弱い意志にすぎない。
  19. 浪人をすれば成長するかどうかは、本人しだい。
  20. 浪人生活を必死に乗り越えた後は、現役生合格者以上に素晴らしい人生を送ることができる。
  21. 浪人生には「適当な人生を送らない」という覚悟がある。
  22. 1日全体のリズムを決めるのは、寝起きの瞬間だ。
  23. 単純ミスをしたときこそ、油断していた自分を反省するチャンス。
  24. 泣くだけ泣けば、すっきりする。
    一番よくないのは我慢をし続けること。
  25. 受験とはまったく関係のない時間があるから、勉強がスムーズに進む。
  26. 現役中に見つけられなかった夢を、浪人中に見つけてしまった私の行動。
  27. 浪人生の苦しみは、浪人生にしかわからない。
  28. 勉強と息抜きの区切りがあやふやになると、ストレス管理もあやふやになる。
  29. 力強い言葉を壁に貼り、モチベーションを維持させる。
  30. 地味でみすぼらしい段階を受け入れる。
    アゲハチョウになるために。

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