執筆者:水口貴博

不況を乗り切る経営者の30の心得

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手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。

手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。 | 不況を乗り切る経営者の30の心得

地震に対して「頑丈な家」と「もろい家」があります。

新築で外観がよい家のほうが頑丈そうに見えますが、そうとは限りません。

外観では判断は難しい。

地震に耐えられるかどうかのポイントは、床の下や天井の上など、そうした普段目に見えない部分に隠れています。

手抜きをして建築された家は、地震が来たとき、すぐ壊れます。

つい見えるところばかりに力を入れ、見えない部分を手抜きしたからです。

たしかにお客さんが直接目にするのは、外観です。

立派な外観のほうが品質は高いように見え、売り上げに直結します。

しかし、大きな地震が来たときにばれてしまいます。

その外観は、偽りの仮面であったことが。

外観も重要ですが、見えない部分はそれ以上に重要です。

床の下や天井の上など、そうした普段目に見えない部分に本当の商品価値が存在しています。

直接目に見えないところこそ、注意を向けるべきです。

たとえば、サポートセンターの人たちです。

サポートセンターの人たちがしっかり役目を果たしていれば、お客さまからのクレームを商品開発に生かせるでしょう。

また流通の仕組みも重要です。

流通経路がしっかりしていると、交通事故で道路が封鎖されていても、回り道できるようなやり方を取れます。

バーゲンセールやイベントなどに間に合うように仕入れの流通経路を確実にします。

会社内での会議です。

「これからはどういう服が売れるだろうか」

「消費者の好みはどう変化しているのだろうか」

「そのために一番求められる商品とは」

そうしたところで行われる会議で、将来に直結する話が進められています。

すぐ売り上げに直結はしないから、手抜きをしがちな見えない部分を、あらためて強化です。

不況こそ「見えないところ」に力を入れる時期です。

不況を乗り切る経営者の心得(10)
  • 外見の美しさにとらわれず、見えない部分に力を入れる。
「強い者、頭の良い者が生き残るのではない。
変化するものが生き残るのだ」

不況を乗り切る経営者の30の心得

  1. 大不況こそ、企業の害毒を一掃する最高の機会。
  2. 経済を変えようとするのではなく、会社内部を変える。
  3. 過去の成功にしがみついている企業は、一瞬で不況の波に飲み込まれる。
  4. 不況に合わせて事業内容を変えることが、一番の不況対策。
  5. 給料が上がらないのは「期待を超える仕事」をしていないから。
  6. 「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。
  7. 不況時、本物は生き残り、偽物は消えていく。
  8. 楽をして成長を急ごうとする企業は、不況にもろい。
  9. 時間のかかった成長ほど、不況に強くなる。
  10. 手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。
  11. 「強い者、頭の良い者が生き残るのではない。
    変化するものが生き残るのだ」
  12. もたもた始める改善は、思ったほど不況対策にはならない。
  13. コンコルドの失敗には、不況を乗り切る教訓が隠されている。
  14. 社員が陰で会社の悪口を言っているところは、倒産しやすい。
  15. いくら不況でも、お客さまへのサービスは手を抜かない。
  16. 不況を乗り切るには、お客さまへのサービスを強化・充実させればいい。
  17. 不況のときこそ、海外旅行へ行け!
  18. 「辞めたい」という社員を、無理に引き止めない。
  19. 不況の突破口は、お客さまからのクレームだった。
  20. 大不況のときこそ、社長は一番元気でいなければいけない。
  21. 頑張った人を表彰するイベントを、定期的に設ける。
  22. 現金をもらって、嬉しくない人はいない。
  23. 「不況」「不景気」という言葉は、禁句にする。
  24. お金に余裕がないとき、判断力は著しく低下する。
  25. 無理な買わせ方で売り上げを伸ばした会社ほど、不況時にあえぐ。
  26. 本当にお客さまの役に立ち、喜ばれている会社に、不況は関係ない。
  27. 調子が悪いときほど「夜遅く」ではなく「朝早く」。
  28. 希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。
  29. いきなり人を切らない。
    「ワークシェアリング」と「教育」で乗り切れ!
  30. 不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。
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