肉を使った料理には、肉の味を引き締めるためのレモンが一緒に登場します。
また、給仕にお願いをすれば、塩やコショウなど調味料ももらえます。
食べる前に、レモンや調味料を振りかける人も多いのではないでしょうか。
もちろんそれでいいのですが、食とマナーを大切にする人は、少し違う行動を取ります。
肉の一口目は、そのままで食べます。
あえてレモンや調味料を振りかけません。
これこそ、一生懸命にシェフが作った料理に対するマナーです。
肉本来の味わいを楽しむためには、そのままでいただくのが一番。
一切の調味料を加えないほうが、よりはっきり感じられます。
コーヒー本来の味や香りを楽しむため、一口目はブラックで飲むのがマナーという考え方と同じです。
それが作ってくれた人への礼儀であり、感謝の表現です。
最初の一口は、あえてそのままでいただく。
レモンや調味料を使うなら、一口目が終わってからです。
そのままの肉を味わうからこそ、レモンや調味料の必要量が調整できるのです。