執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

14

子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。

子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

ギリシャ神話には「ピグマリオンの恋」という有名なお話があります。

キプロス島の王ピグマリオンは、ある日、象牙で女性の像を造りました。

彫刻作品とはいえ、その出来栄えが素晴らしく、恋をしてしまいました。

「何て美しいんだ。いっそのこと生命が吹き込まれ、動き出せばいいのに!」

彫刻に命が宿ることを、寝ても覚めても祈り続けました。

熱意が強いので、それに見かねた恋愛の神アフロディテが特別措置をしました。

なんと、女性の像に生命を与えました。

ピグマリオンとその女性は、めでたく結ばれたというお話です。

祈りが強ければ、その願いのとおりになるという素晴らしいお話ですね。

空想の世界の話であるギリシャ神話に聞こえますが、実は現実の世界でも同じ現象が見られます。

実はこれと似た現象が、今、教育の現場でも起こっています。

先生が生徒に期待をすると、その生徒の成績が伸びやすい結果が発表されています。

「君ならできる」

「君は頭がいいんだよ」

「もっと成績がよくなるはずだ」

先生から期待されていることが生徒に伝わります。

すると生徒たちは、先生からの期待に応えたいと思い、一生懸命に勉強するようになります。

その結果、成績が上がりやすくなります。

先生の願いや気持ち、祈りが生徒に伝わり、そのとおりの結果になっていくというのは、ピグマリオンと同じです。

これを「ピグマリオン効果」と言われます。

ギリシャ神話のピグマリオンのように、祈りが強ければその願いどおりになることから、名付けられました。

親がすることと言えば、子どもに大いに期待することです。

前向きで、ポジティブな言葉をかけて、できると信じるだけでいい。

目に見えない期待でも、子どもには強い影響があります。

子どもは親からの期待を感じると、期待に応えようと行動力が増すのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(14)
  • 期待していることを、子どもに伝える。
子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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