執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

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安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。

安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。 | 数字のトリックを見破る30の方法

ある日のチラシに、こんな言葉が載っていました。

「本日かぎり! 50パーセントオフ!」

よくありませんか、こういう広告。

こういう広告に限って、商品の価格より、オフになっているパーセンテージの字のほうが大きく記載されています。

「50パーセントオフ」を単純に考えれば、半額ということです。

一目見た印象では、すごい大安売りで、店側は大盤振る舞いをしていると感じます。

「これは買わなきゃ損だ!」

衝動買いをしそうになります。

しかし、よく金額を見てみましょう。

せいぜい、100円の商品が、50円になっていたりするものです。

50円しか安くなっていません。

100円から50円では、安くなった印象が小さいので、大きな印象に変えるために「50パーセントオフ」と表現しています。

ゆえに、値段の字(例:50円)より、オフになっている字(例:50パーセントオフ! )を、大きくして、記載しています。

チラシを見た消費者は、激安になっていると勘違いして、言葉に踊らされて購入してしまいます。

激安とは「どのくらい安くなっているか」を目安に考えます。

100円の商品から50円は、まだ激安とは言えません。

50円しか安くなっていないからです。

それより、100万円の商品が、99万円になっているほうが激安です。

1万円も安くなっているからです。

たった1パーセントしか安くなっていませんが、安くなっている金額だけを見ると、大きいです。

パーセンテージで考えるから、勘違いしてしまいます。

どのくらい安くなったのかという事実を、きちんと数字で見てみましょう。

50パーセントオフで50円得をするより、1パーセントオフでいいから1万円安くなっている商品のほうが、はるかに激安です。

数字のトリックを見破る方法(14)
  • 「50パーセントオフ」という言葉に、踊らされないようにする。
実績だけを見ていると、騙される。
どのくらいの期間での実績かを考える。

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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