執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

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子どもにも家族運営に参加させる。

子どもにも家族運営に参加させる。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

まだ1人で買い物ができないくらい幼いころは、家のことを親が全部してくれました。

子どもは、何もしなくてよかった。

たとえば食事です。

朝になれば、テーブルには朝食が並べられ、夕方には夕食が並べられました。

別に何の苦労もありません。

全部親がしてくれていたので「全部親がやってくれるもの」「食事はテーブルに並べられるもの」という甘えた意識があります。

しかし、そうではない。

家庭での食事は、当たり前に出るものではありません。

それまでには、努力・苦労・時間など「プロセス」があります。

父が会社で働いて、お金を稼ぐ。

母はそのお金で、買い物をする。

買い物で買ってきた食材を使い、栄養のバランスがよくなるように知恵を振り絞りながら、一生懸命に料理を作る。

子どもたちは食事をすることができています。

影で見えない努力をしている親がいます。

かわいい子どもだからいつまでも甘やかしたいところですが、よくありません。

子どもが本当にかわいいなら、そろそろ厳しくなる必要があります。

親だからとはいえ、いつまでも親が子どもの面倒を一から十まで見る必要はありません。

子どもたちへ本気の教育を施し始める時期です。

目安は、10歳前後です。

10歳前後になれば、子どもはある程度の分別がつき始めます。

自分で考え、判断し、自分の意思で行動できるようになるはずです。

そこで次のステップです。

家族運営に、子どもも参加をさせるようにします。

「家族とはチームワーク」という実感を持たせることです。

子どもたちに、食事は勝手に出るものではなく、父と母のおかげで食べていけているという理解をさせ、実感を持たせるためです。

家族の一員であることを実感させるためには、家族運営に参加をさせるのが一番です。

まずは、子どもにお買い物の手伝いをさせてみましょう。

子どもにお使いをさせます。

買ってほしい食材のメモだけを渡し、買ってこさせるようにします。

食材の分量まできちんと書いておきます。

そういう時間があると、いつも家で出る食事へのありがたみが湧いてきます。

なぜ父は朝早くから会社に向かうのかが理解でき、母の作る食事のありがたみがわかってきます。

食べている食材を、どこから手に入れているのかが理解でき、食事への感動が増えます。

家族運営に参加させることで、家族の結束が強まり、連帯感が生まれます。

お使いだけではなく、洗濯物の取り入れ、掃除の手伝い、ごみ捨ての手伝いなどもどんどんお願いしましょう。

家族というのは「大きな船」と同じです。

全員が協力して、進めていきます。

もちろんできる範囲からで結構です。

できる範囲のことからで、こつこつやらせるようにしましょう。

子どもは嫌がってもやらせるくらいでいい。

10歳にもなれば、子どもでも家族の力になります。

家族を支えているという実感を持たせるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(24)
  • 子どもに、お使いを頼む。
やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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