執筆者:水口貴博

記憶力を高める30の方法

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復習は、1カ月以内にすること。

復習は、1カ月以内にすること。 | 記憶力を高める30の方法

「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか。

ドイツの心理学者エビングハウス(1850~1909)が発表した、記憶の忘却状態を曲線で表現したグラフです。

そのグラフを見ると、人間は4時間後には、覚えたことの50パーセントを忘れることが見てわかります。

その後、曲線は緩やかになり、約1カ月後には、ほぼゼロになります。

つまり、あなたが英単語を100個覚えたとすれば、4時間後に思い出せるのは、50個前後ということになります。

1カ月後には1つも思い出せなくなるほど忘れます。

たったの4時間で50パーセントも忘れてしまうのは驚異的ですね。

しかし、このエビングハウスの忘却曲線は、常に一定ではありません。

復習をすれば、忘却率が緩やかになり、忘れにくくなります。

復習をするのは、短期記憶から長期記憶するために重要だという話をしましたが、このエビングハウスの忘却曲線と一致します。

エビングハウスの忘却曲線は、海馬かいばで記憶する短期記憶の状態を、まさにグラフ化したものです。

さて、復習が大切なのは言うまでもありませんが、あなたが気になっているのは「復習するタイミング」ではないでしょうか。

その答えこそ、エビングハウスの忘却曲線が物語ります。

つまり、完全に忘れるのは1カ月後ということは「1カ月以内に復習をすること」が重要です。

1カ月を過ぎると、海馬から完全に忘れた後になるので、また1から覚え直すことになり、初めての勉強と変わらなくなります。

1カ月以内なら、1日後でも、1週間後でもかまいません。

早い時期ほど、短期記憶として海馬に記憶が残っています。

再び同じ情報を送ることで、海馬に「また同じ情報が来たぞ。これは重要な情報だな」と判断させ、長期記憶へと移行します。

とにかくどんなに遅くとも「復習タイミングは必ず1カ月以内」と覚えておきましょう。

記憶力を高める方法(4)
  • 1カ月以内に、復習する。
復習タイミングは、1週間後が最適。

記憶力を高める30の方法

  1. 「勉強」そのものより「勉強法」から、身につける。
  2. そもそも脳は、覚えるより、忘れるほうが圧倒的に得意。
  3. 長期記憶のためには、海馬を騙せばいい。
  4. 復習は、1カ月以内にすること。
  5. 復習タイミングは、1週間後が最適。
  6. 一芸は道に通ずる。
  7. 記憶力は、最初と最後が最も高い。
  8. 隙間時間に覚えるほうが、よく覚えられる。
  9. 覚えれば覚えるほど、覚えやすくなる。
  10. 睡眠時間は、最低でも6時間以上。
  11. 人に説明したことは、忘れなくなる。
  12. 記憶は「一度で完璧」ではなく「復習」で身につける。
  13. 百聞は一見にしかず。
  14. 体験するのが、一番覚えやすく、忘れにくい。
  15. 記憶力は「トライ&エラー」の数に比例する。
  16. 由来や理由がわかると、記憶に強く残る。
  17. 喜怒哀楽が伴ったことは、強く記憶に残る。
  18. 好きなことは、すぐ覚えられる。
  19. 勉強ができる人のノートほど、字が汚い。
  20. 記憶力を高めるために、ノートはとらず、復習範囲を絞る。
  21. 他人を蹴落とす人は、自分が蹴落とされる。
    他人の幸せを喜ぶ人は、自分が幸せになれる。
  22. 覚えようと意識しないと、覚えられない。
  23. 耳の記憶は、目の記憶より強い。
  24. 類義語・対義語・関連用語は、覚えやすい。
  25. 記憶力は、朝食後に高まる。
  26. 勉強とは「頑張るもの」ではなく「楽しむもの」。
  27. 成績がいい人ほど、魚が好きな人が多い。
  28. ガムを噛むと、眠気が吹き飛ぶ。
  29. 寝る前に覚えたことは、記憶に残りやすい。
  30. 他人が引いた下線より、自分で引いた下線のほうが、記憶に残りやすい。

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