執筆者:水口貴博

成績が上がる30の勉強法

1

「ノートに書く1時間」と「記憶に集中する1時間」は、まったく別物。

「ノートに書く1時間」と「記憶に集中する1時間」は、まったく別物。 | 成績が上がる30の勉強法

テレビ番組の中で、東京大学出身の弁護士が、学生時代の話をしていました。

東京大学といえば、日本で最も合格が難しく、最難関の大学です。

当然、東京大学に合格する生徒は、日本屈指の「勉強のできる人」です。

弁護士になるためには、さらに難関があります。

「司法試験」という、日本で最も難しい国家試験に合格しなければいけません。

2年間の勉強は当たり前、人によっては合格までに10年以上かかるという人もいるようです。

弁護士になっている人は、みんな、司法試験に合格することが必須です。

そんな東京大学出身の弁護士が話していた、学生時代の勉強法で印象的だった内容がありました。

「授業中にノートを取ったことがない」という話でした。

一切ノートは取らずに勉強し、最も合格が難しい東京大学、最も難しいとされる司法試験にも合格して、弁護士になっていました。

番組の司会者は腹を抱えて大笑いし、会場のほかの視聴者も「信じられない」という様子でした。

完全に冗談で言っている、という雰囲気が漂っていました。

しかし、勉強効率の面から考えると、当然の方法です。

むしろ、それこそ本当に勉強をしている姿です。

さて、話は変わって、次に私の高校時代のあるクラスメートについて紹介します。

高校3年のとき、同じクラスに一生懸命に勉強しているにもかかわらず、成績の上がらない男の子がいました。

授業中は、先生が黒板に書く文字を一生懸命にノートに書き写します。

毎日、家で2時間は勉強していると言います。

私は彼と同じクラスだったので、彼の真面目な性格から嘘を言っている様子はありませんでした。

しかし、……、彼の成績は一向によくなりませんでした。

私より一生懸命に勉強している彼のほうが、私より成績が悪いのです。

どんな勉強法をしているのか聞いて、その理由がわかりました。

彼が言っている勉強とは「教科書をノートに書き写していること」でした。

彼が勉強していると言っている2時間は、実は教科書に書いていることをノートに書き写している時間のことでした。

ノートにたくさん字を書けば、いつの間にか理解して覚えることができ、勉強だと思っているようでした。

私は驚きました。

それは、まったく勉強ではありません。

文字のお稽古です。

本当の勉強とは「理解して記憶すること」のことを言います。

物事を噛み砕いて理解し、頭に記憶するのが、勉強です。

教科書をノートに書き写す作業の中には、理解も記憶もありません。

いつまでも成績が上がりません。

一方、授業中まったくノートを取らないという東大出身弁護士の話は、その逆です。

授業中に何をしていたのかというと、先生の話を必死で理解し、内容を記憶すること一点に努めていたのです。

成績がよくなりました。

「ノートに書くだけの1時間」と「記憶するための1時間」は、質が全然違います。

前者は「文字の稽古の1時間」であり、後者こそ「勉強の1時間」です。

あなたの勉強法を見直しましょう。

成績の悪さのほとんどは、頭が悪いのが原因ではなく、勉強法が悪いことが原因です。

勉強ができるのは、頭の善しあしではなく、勉強法の善しあしです。

正しい勉強法で勉強すれば、頭の善しあしは関係なく、必ず成績は上がるはずなのです。

成績が上がる勉強法(1)
  • ノートに書く1時間より、記憶に集中する1時間を優先する。
アウトプットは、インプットが大前提。

成績が上がる30の勉強法

  1. 「ノートに書く1時間」と「記憶に集中する1時間」は、まったく別物。
  2. アウトプットは、インプットが大前提。
  3. まず1冊の教科書を使って、徹底的に勉強する。
  4. どんなに古臭い本でも「王道」と言われる本を1冊は持っておくこと。
  5. 勉強には、王道の5段階がある。
  6. 歴史は、漫画を読んで流れをつかむ。
  7. 100点を目指さない。
    90点も取れれば十二分。
  8. 基本5科目「英国理数社」より、はるかに重要な「自分」という科目がある。
  9. 勉強は、夜より、朝する。
  10. 本当に勉強ができる人は、ノートを取らず、教科書に書き込む。
  11. ノートオタクにならないこと。
  12. 勉強に、生理現象の我慢は禁物。
  13. 効果的な勉強に「音読」は当たり前。
    勉強の達人は「立って音読」をする。
  14. トイレ・お風呂・自室の壁を、最大限に活用する。
  15. 区切りや制限時間を作ると、頭がしゃきっとする。
  16. 試験日は、最初に決めてしまう。
  17. 勉強にお金を惜しむと、成績が伸びない。
  18. 予習より、復習に力を入れよう。
  19. 重要な情報は、もったいぶらずに共有する。
  20. 質を求めた勉強は失敗する。
    スピードのある勉強が成功する。
  21. 復習効果を倍増させるには「1人授業」が効果的。
  22. 睡眠時間を削ってまで、勉強をしない。
  23. 勉強のできる人は、パンよりご飯を食べる。
  24. ガムを噛めば、頭の回転がよくなる。
  25. テストの復習をする最もよいタイミングは、受け終わった直後。
  26. 必要な科目が決まったら、必要ない教科は徹底的に捨てること。
  27. 疲れにくく継続ができる勉強は、耳からしよう。
  28. 「鉛筆とノート」より「ボールペンと紙」のほうがいい。
  29. 音楽を聴きながらする勉強は、効果的なのか。
  30. 合格した後の自分を想像しながら、勉強する。

同じカテゴリーの作品

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION